FAQ-849 ワークブックでスプレッドシートセル表記を無効にしたり、選択して利用するにはどのようにしたらよいでしょうか?
スプレッドシートセル表記を無効にするには、
最終更新:2019/01/08
Origin 2017では、「スプレッドシートセル表記」(SNC)が列値の設定とF(x)=列の式で、簡単にご利用いただけるようになりました。この表記は、列の式を簡単に記述し、その他のシートやブックを参照することができます。しかし、古い
"col()/ wcol()"記法を使いたい場合があるかもしれません(例えば、カラムのショートネームをリネームするスクリプトがあります)。このFAQでは、ワークブックとプロジェクトで、スプレッドシートセル表記をどのように編集するのかについてまとめています。
単一のワークブックについて、スプレッドシートセル表記を有効、無効にするには、
導入以来、SCNは新しいワークブックに対してデフォルトで有効になっています。Origin 2017からOrigin
2019では、このアイコンがワークシートの左上隅に表示され、SCNが有効になったことを示します。Origin
2019b以降、アイコンはデフォルトで非表示になり、新機能のためのスペースを確保しています。ただし、以前のバージョンと同様に、SCNは、新しいワークブックに対してデフォルトで有効になっています。
ユーザーインターフェイスを介してセル表記をオフにするには...
ワークブックウィンドウのタイトルバーを右クリックして、プロパティ.を選択します。プロパティタブで、スプレッドシートのセル表記チェックボックスをオフにします(ダイアログの中央近くになります)。
LabTalk経由でこれを制御するには、次を使用します。
page.xlcolname = 0; // 0 = off, 1 = on.
@RCN LabTalkシステム変数を使って、スプレッドシートセル表記をコントロールします。
Origin 2017では、@ RCN = 7 (デフォルト):スプレッドシートのセル表記は、新規ワークブック
のツールバーボタンから作成された新規ブックに対して、デフォルトでオンになっています。
アクティブブックでSCNがオンになっている場合は、ファイルのインポート時に新規ブックが作成されます。さらに、アクティブワークブック(分析するデータが含まれているワークブック)のSCN無効であっても、分析ダイアログボックスをベースとした多くのXファンクションにより新しく作成されるワークブックはSCNが有効になっています。
Origin 2019では、@RCN = 15 (デフォルト): Origin2017で表記していたケースに加えて、Origin
2019以降のバージョンでは、win -t または newbook で作成されたウィンドウに対してSCNは有効となります。この新しいデフォルトの動きは良くない場合があります。
- 例えば、あなたがカラムのショートネームを変えるスクリプトを持っている状況では(例えば、FAQ-872をご覧ください)。
したがって、 win -t or newbook で新しいウィンドウを作成するときにSCNをオンにしたくない場合は、システム変数を設定
ダイアログボックス で @RCN=7の値を設定する必要があります。Originを起動するたび、@RCN 値は読み取られ、win
-t または newbook によりウィンドウが作成されます。Origin 2017でも同様に行われます。
@RCNのビット値:
- 0 = セル表記が全ての新規ブックで無効。
- 1 = セル表記が新規ワークブックツールバーを使って作成した新規ワークブックで有効。
- 2 = インポートの際に、セル表記の設定がアクティブなブックに有効。セル表記が無効の場合、全ての新規ブックで無効。セル表記がアクティブなブックで有効の場合、全ての新規ブックで有効。
- 4 = ほとんどの分析Xファンクションがツリービューモードで表示される新しいブックで自動スプレッドセル表記のチェックボックスを持っています。このボックスにチェックがついていて、このビットが有効な場合、Xファンクション出力で作成された新しいワークブックは、アクティブブックのSCN有無に関らずスプレッドシートセル表記が有効になります(wsplit、wsplit_book、merge_book、wmove_sheetでは適用されません)。
- 8 = Origin2019で追加次のLabTalkコマンド
win -t またはXファンクションnewbook で、作成されたワークブックのセル表記をONにします。
Note: ビット値は付加的なものです (例: デフォルト値@RCN = 7は、セル表記が分析ツールでは自動でオン(+4)、アクティブブックにしたがってインポート(+2)、ツールバーからの新しいワークシートはSCNが有効(+1))。しかし、次のLabTalkコマンドwin
-t またはXファンクションnewbook で、作成されたワークブックのセル表記をONにします。
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スプレッドシートセル表記を全体で無効にするには、
@RCNの値を操作して、新規ブックのスプレッドシートセル表記をコントロールします。プロジェクト内の全ての既存ブックについてスプレッドシートセル表記を無効にし、さらに、全ての新規ブックについてスプレッドシートセル表記を無効にする方法もあります。
プロジェクト内の全てのブックのスプレッドシートセル表記を無効
スクリプトウィンドウかコマンドウィンドウを開き、下記を入力して「Enter」を押します。
doc -e WW {page.xlcolname=0}
page.xlcolname=1 を使って、有効にすることができます。LT
page.xlcolnameオブジェクトプロパティをご覧ください。
このプロジェクトの全ブックとプロジェクトで作成した全ての新規ブックのセル表記を無効
スクリプトウィンドウかコマンドウィンドウを開き、下記を入力して「Enter」を押します。
ClrX
ClrX マクロを実行すると以下の2つが実行されます。
- 上述の
doc -e WW {page.xlcolname=0} スクリプトを実行。この場合、プロジェクト内の全てのワークブックのスプレッドシートセル表記を無効にします。
- システム変数の設定ダイアログボックスに@RCN
LTシステム変数を追加して、値に0を設定します。この場合、(「システム変数の設定」ダイアログボックスで、@RCN
を削除するか、この値を変更しなければ、)全ての新規ワークブックについてスプレッドシートセル表記が無効になり、全てのOriginセッションに適用されます。
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このマクロを実行した結果は、次の方法で元に戻すことができます:
doc -e WW {page.xlcolname=1} コマンドを実行
- システム変数の設定 ダイアログボックスを開く、または
@RCN の削除、設定値を
1 にする。
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詳細は、こちらを確認してください:
キーワード:ショートネーム,
値の設定, 列値の設定, 列式, ワークシート, 新規ブック
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