列ショートネームの制限


バージョン2017より、OriginのワークブックにおいてMS Excelと同様の「スプレッドシートセル表記(SCN)」が サポートされました。Originの古いバージョンを使用していたユーザは、次の点にご注意ください。

  • SCNの目的は、より単純で読みやすい構文で列式を作成できるようにすることです。
  • SCNは、デフォルト設定で全ての新しいワークブックで有効になっています。
  • SCNが有効な時、ショートネームは編集不可で並び替えもできません(古いバージョンとは反対なのでご注意ください)。
  • SCNが有効な時(デフォルト)、列ショートネームは、次のように列の番号に従ってアルファベット順に並べられます:
A, B, …, Z, AA, BB, …, ZZ, .etc

ワークシート内で列を挿入したり移動したりすると、列ショートネームがアルファベット順に並べ替えられます。

新しいシンタックスで列式を書くとき:

  • A はショートネームが 「A」の列を参照します。col(A) と同じです。
  • A1 は列Aの最初の行を参照します。col(A)[1] と同じです。
  • [Book2]Sheet1!Aは、現在のワークシート上にはなくても、Book2, Sheet1の最初の列を参照します。これは、スプレッドシートセル表記が有効な場合にのみ利用できます。

新しいシンタックススで可能ないくつかの機能はサポートされていませんが、以前の表記法、col/wcol シンタックスも変わらず利用できます。例えば、F(x)= 行や 値の設定 での式に以前の表記法を使った場合、後からワークシートの列を挿入した場合でもシートネーム名は自動的に更新されて再表記されることはありません。

SCN disabled for col.png

Note: 列式でショートネームによって列を参照する場合:

  • ショートネームは、3文字までに制限されます。そうでない場合、列参照は認識されません。ショートネームが3文字を超える場合、 col() または wcol()シンタックスを使用して参照します。
  • 関数をTokenのように文字列パラメータとして使用する場合、一重引用符の代わりに二重引用符を使用する必要があります。

サンプル 1

    次のような Excel型の数式をF(x)列ラベル行に入力して、
    A-abs(B)

    列A-列Bの絶対値を計算します。

サンプル 2

    次の数式を 列値の設定 ダイアログ に入力します。
    B+A2

    列Bに列Aの2番目のセル値を足します。

サンプル 3

    Book1, sheet1の最初の列で、F(x)列ラベル行に以下の式を入力します。
    [Book2]Sheet1!A+[Book2]Sheet1!B

    別のワークブック[Book2]Sheet1で、データによる値を設定します。


スプレッドシートセル表記(SCN)が有効な場合、列のショートネームは編集できません。


Note: 簡単な表記が可能なワークブックとプロジェクトは、旧バージョンでは利用できません。


Originでのワークシート計算に関連する列の命名の詳細については、次のトピックを参照してください。