FAQ-467 古いバージョンのOriginで作成したファイルは新しいバージョンのOriginに互換性がありますか?新しいバージョンのOriginで作成したプロジェクトは、古いバージョンのOriginで開けますか?

最終更新日:2017/9/12

新しいバージョンのOriginで古いバージョンのファイルを扱う

プロジェクトファイル、グラフテンプレート、ワークブック、分析テンプレートやその他のファイルを含め、古いOriginのファイルはすべて新しいバージョンのOriginで互換性があります。

ほんの少し注意点があります:

  • Origin8より前のユーザは、24色のOriginのデフォルトのカラーパレットを編集でき、16色のユーザ定義のカラーを追加できました。異なるインストール環境が異なるカラーパレットを潜在的に使うことができてしまっていたため、これはプロジェクトファイルの共有において問題を生じさせました。デフォルトのカラーパレットは編集できなくなりました。新しいバージョンでは拡張されたカラーサポートが追加され、さらにカスタムカラーがファイルに保存されるようになったため、カスタムカラーをより安全に共有できるようになっています。
  • バージョン4より前のOriginは.ORG拡張子でプロジェクトが保存されました。このファイルタイプはプロジェクトファイル(OPJ)に置き換えられました。最新バージョンで.ORGを開くには、ファイル:開くメニューを選択してファイルを参照します。ファイル形式ドロップダウンには、「全てのファイル」や「.ORG」の選択肢はまいので、ファイル名ボックスに "*.*" または "*.ORG"と入力してEnterキーを押します。ファイルを選択して、開くボタンをクリックします。一度開くと、.OPJ形式での再保存を推奨します。

古いバージョンのOriginで新しいバージョンのファイルを扱う

Origin 2018から新しいOriginファイル形式が追加されました。プロジェクトファイルはOPJU、グラフウィンドウはOGGUなど拡張子に「u」が付加されています。このファイル形式は何れも2017以前のバージョンでは開けません。

また以前のファイルタイプ(OPJ、OGG、OTPなど)で保存したファイルを前のバージョンで開き、操作して再保存するのはお勧めできません。数値データやグラフを見るためだけに、古いバージョンのOriginを使用して新しいOPJを開くことはできますが、以下のようなファイルが壊れるなどの問題が起こる可能性があります。

空のウィンドウ
以下は古いバージョンではサポートされていないため、古いバージョンでは空のウィンドウとして開きます。
  • Origin8.0以降がサポートする、表とグラフを埋め込んだレポートシート
  • バージョン9.0以降がサポートする3D OpenGLグラフ
  • Origin8.0以降がサポートする XYZ 等高線図rΘ極座標グラフ、バージョン2015から追加されたヒートマップなどの新しいグラフタイプバージョンごとの新しいグラフタイプを確認したい場合は、このページのグラフの種類の項目を参照してください。
エラーメッセージ
OPJかOGGファイルを7.5のような古いバージョンで開いた場合、以下のようなエラーメッセージがスクリプトウィンドウに表示されます。開いたファイルが問題ないように見える場合はこれらのメッセージは無視してください:
Project contains unrecognized graphic objects...
<*><*><*><*><*><*> Name storage error.
	
<*><*><*><*><*><*> Syntax storage error.
	
Calling member of unattached wrapped class
ロックの破損
新しいバージョンのプロジェクトファイルに、古いバージョンでサポートされていない分析機能を含み、再計算モードが自動あるいは手動にセットされている場合、これを古いバージョンのOriginで開くと、再計算の機能は失われます。
複数シートのワークブックはバージョン7.xでは正確には表示できません
ワークブックが複数のシートを含んでいる場合は、Origin7.5のような古いバージョンでは最後のシートだけが表示できます。つまり、すべてのデータを表示するには、バージョン8.x以降で保存する時に、シートを別々のブックに分離する必要があります。シート名をクリックしてブックの外にドラッグすると簡単に分離することができます。沢山のブックがある場合は、ワークシート:ワークブックの分解を選択します。
メタデータとパラメータのヘッダ行はバージョン7.xでは表示されません
以下のワークブックの機能はOrigin8.0以降がサポートしており、バージョン7.xで開いた場合は表示できません。
  • ワークシートのリンクと埋め込まれたオブジェクト(グラフ、イメージなど)
  • パラメータヘッダ行(ユーザ定義を含む)
  • ワークシートセルのフォーマット機能
  • 例えば、col(B)[i]>0などの抽出文字列に代わるワークシートデータの抽出機能の結果
グラフ内の表オブジェクトはバージョン7.xでは表示されません
グラフ内の表オブジェクトはOrigin7.5のような古いバージョンでは表示されませんが、ワークシートに隠れているそれらのデータはリンク無しの静的データとして利用できます。
結果ログの数値結果はバージョン7.xでは表示できません
結果ログのフォーマットは、バージョン8.0で変更され、それより新しいバージョンで結果ログに表示される数値結果は、7.5のような古いバージョンでは表示できません。古いバージョンで表示するには、数値の結果をノートウィンドウや別のブックに数値として配置し直す必要があります。
バージョン7.XでパッケージファイルOPXを使用できません
Origin 8.0以降のパッケージファイルOPXと、バージョン7.XでのOPKファイルは異なります。OPKファイルはOrigin 8以降で使用することができますが、OPXファイルはバージョン7.Xで使用できません。
8.1より前のバージョンで長い文字列のデータ構成がすべて表示されない
Origin 8.1の後に、多くの長い文字列で構成されるデータのファイルサイズを大幅に削減する機能が追加されました。Origin 8.1以降で保存されたこのようなファイルは、それよりも前のバージョンでは開けません。ファイルサイズは増加しますが、より古いバージョンでも開けるようにするには、システム変数@LSSP = 100に設定します。

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