グラフィカルなデータ探索


Grand image graphical exploration 3c.png

Originは、データプロットのズームやパン、XY座標値やその他のデータポイントメタデータの読み取り、選択したデータポイントの強調表示やマスクなど、データをグラフィカルに検索するためのツールを多数提供しています。

Origin 2016からアドオンツールのアプリが利用可能になりました。OriginLab Webサイトのファイル交換の場には様々なデータ検索および分析のためのツールが追加されています。Originの標準機能ではない探索ツールや解析ツールが必要な場合は、アプリを確認してください。アプリにもない場合は、リクエストをお待ちしています。

プロットのハイライト

プロットの強調表示でデータのサブセットを選択し、より詳細な分析を行うことができますが、基本的なレベルでは、視覚的な比較をすばやく行うのに役立ちます。

UG default plot highlight.png


プロットを強調表示する方法

  • グラフレイヤでプロットをクリックします。同じX軸を共有するレイヤおよびリンクされたレイヤの他のプロットは淡色表示になります。
  • オブジェクトマネージャのプロット上でクリックします。
  • クリックしなくてもマウスカーソルをのせるだけでプロットを強調表示/暗くするには、ミニツールバーのマウスオーバーでプロットを強調表示ボタン(ページレベル)をクリックします。
UG MT highlight plot mouseover.png


データプロットの迅速なチェックに役立つその他のOrigin機能:

  • Yデータの列が多い場合、ブラウザグラフをプロットしたり、既存の2D折れ線グラフにブラウザパネルを追加したりすると、すばやくチェックするのに役立ちます。ブラウザパネルのメニューをクリックすると、N番目ごとの列でプロット、または指定の移動係数を使用してプロットめくることができます。
  • 散布図データの場合は、カスタマイズ可能なデータポイントツールチップを使用して、マウスオーバー時に座標値と列メタデータを読み取ります。
  • 次のセクションでの説明のように、プロット操作・オブジェクト作成ツールバーボタンを使用してグラフをズームとパンニングすることもできます。
  • Originには、データプロットの情報を視覚的にチェックおよび記録するために使用できる他のさまざまなツールがあり、それらについては、この章の残りのサブセクションで説明します。

データスライサー

データフィルタが適用されているワークシートデータをプロットする場合は、データスライサーパネルを有効にし、フィルター条件をすばやく変更して、プロットへの影響を確認できます。このツールは、単一のカテゴリをプロットして比較することを目的としています。

UG MT Data Slicer.png
  1. ワークシートデータに1つ以上のフィルタを適用し、グラフを作成します。
  2. グラフウィンドウのすぐ内側でレイヤの外側にカーソルを合わせ、ミニツールバーカーソルが表示されたら、クリックしてデータスライサーボタンを探します。
  3. データスライサーパネルを有効にしたら、ワークシートとグラフの両方のタイトルバーを右クリックして、2つのウィンドウを複製します。2つを複製すると、並べて比較することができます。
  4. 複製されたグラフの左側のパネルで、リストされているフィルタをクリックし、ドロップダウンリストから別のカテゴリを選択します

ズーム, パンニング, 再スケール

ここでは、ツールバー、キーボード、メニューコマンドにより2Dグラフの表示を変更する方法を説明します。これらのツールとコマンドは次の2つのグループに分けられます。

  • ページレベルのズームとパンニング操作は軸スケールを変更しません
  • 軸の開始終了の値を変更することで、グラフのズームとパンニングをする軸の再スケール操作です。

ページレベルのズームとパンでは、グラフは変更されません。グラフページのどの部分がグラフウィンドウ内に表示されるかを決定するだけです。標準ツールバーのズームドロップダウンリストで、現在のズームレベルを確認できます。ページレベルのズームとパンは、グラフの印刷やエクスポートには影響しません。しかし、軸の再スケールツール(Button Scale In.pngButton Scale Out.png)は軸のスケールを変更してグラフの印刷やエクスポートに影響します

Standard toolbar zoom drop-down.png

ページレベルのズームとパンニング

アクション ボタン ショートカットキー メニュー ノート
ズームパンニング:グラフページのズームとパン Button Panning.png A +
+/-キー(ズーム)
または
矢印キー(パン)
ツールバーボタンをクリックするかポインタ ツールButton Pointer.pngをアクティブにして、グラフページ上にカーソルを置き、Aを押しながら...
  • +/- キーを押す、またはマウスホイール回転して、ズームインまたはズームアウトします。
  • 矢印キーを使用して、水平または垂直にパンニングします。
ステップ式ズームとパン:ステップ増分でのグラフのズームインとズームアウト Button Zoom In.png
Button Zoom Out.png
Ctrl + I
Ctrl + M
表示:ズームイン および 表示:ズームアウト
  • ステップ式ズーム
  • CTRL+Iでズームをアクティブにし、拡大するポイントをクリックして指定します。
  • CTRL+Mでズームアウトをアクティブにします。グラフをクリックする必要はありません。
全ページ表示:グラフの全体を表示 Button Whole Page.png CTRL + W
表示:全ページ表示
  • 上記のズームパニングツールを使用した後、ページの表示をリセットします。
全てズーム:ウィンドウ内のすべてのオブジェクトが表示されます。 -- -- 表示:全てズーム
  • グラフページ外にある見えないオブジェクトの表示に使います。

注意:これらは古いツールや方式で、既に廃止されています。ツールバーボタンはデフォルトでは表示されません。ワークスペースにこれらを追加するには、カスタマイズツールバーダイアログボックスを使います。(表示:ツールバー > グラフボタングループ)。

軸の再スケール

アクション ボタン ショートカットキー メニュー ノート
再スケール:XとY方向にグラフを再スケールとパンニング Button Rescale Tool.png Z + マウスの右ボタンを押し、垂直方向 (Y方向にスケーリング) または水平方向 (X方向にスケーリング) にドラッグ --
  • マウスホイールをスクロールしてXを再スケールします。
  • SHIFT + スクロールでYを再スケールします。
  • マウスの左ボタンでドラッグしてパンします(XとYの両方が再スケールされます)。
  • ポインタツールをクリックして再スケールモードを終了します。
X方向にグラフを再スケール -- Z + マウスのホイールをスクロール

または
Z++/- キー

--
  • 制限なくX方向にグラフを再スケールします。
X方向にグラフをパン -- X + マウスのホイールをスクロール

または
X + +/-キー

--
  • Xを再スケールします。
  • Yは再スケールされません。
X軸の再スケール:X方向にグラフを再スケール Button Rescale X.png -- --
  • 全X範囲に余裕を持たせて再スケール(リセット)します。
Y方向にグラフを再スケール -- SHIFT + Z + マウスのホイールをスクロール

または
SHIFT + Z + +/-キー

--
  • 制限なくY方向にグラフを再スケールします。
Y方向にグラフをパン -- SHIFT + X +マウスのホイールをスクロール

または
SHIFT + X + +/-キー

--
  • Yを再スケールします。
  • Xは再スケールされません。
Y軸の再スケール:Y方向にグラフを再スケール Button Rescale Y.png -- --
  • 全Y範囲に余裕を持たせて再スケール(リセット)します。
XY軸の再スケール:XとY方向にグラフを再スケール Button Rescale XY.png --
--
  • 全XY範囲に余裕を持たせて再スケール(リセット)します。
Z軸の再スケール:Z方向にグラフを再スケール Button Rescale Z.png --
--
  • 全Z範囲に余裕を持たせて再スケール(リセット)します。
軸スケール拡大/復元:XとY方向にグラフを再スケールとパンニング Button Scale In.png および Button Scale Out.png -- --
  • スケールインボタンをクリックし、ドラッグして矩形で軸スケール範囲を定義します。
  • 軸スケール復元ボタンを数回クリックして、リセットします。(ドラッグの必要はありません。)
  • XとYの両方を再スケールします。
  • Escキーを押す(または別のツールを選択する)と、拡大モードが終了します。
  • グラフをアクティブにして、Ctrlキーを押して軸スケールの拡大ボタンButton Zoom In Tool.pngをクリックし、2Dグラフ上の矩形をドラッグすると新しいウィンドウに拡大グラフとしてコピーされます。この拡大されたグラフは動的であることに注意してください。元のグラフの矩形を移動、サイズ変更すると拡大グラフも更新されます。複数のレイヤが重なっており、かつ軸を共有している リンクされたレイヤのグラフの場合にも、この機能は有効です(作図の詳細-レイヤ属性:レイヤの大きさタブにてリンクされたレイヤの%左/上0に、幅/高さ100に、さらに親レイヤ座標軸へのリンクは直接(1対1)となっていること)。
再スケール:全ての方向でグラフを再スケールします。 Button Rescale All.png Ctrl + R グラフ操作: 再スケールして全てを表示
  • レイヤ内の全データを表示するためにすべての軸を(余裕を持たせて)再スケールします。
3Dグラフ
X方向に再スケール -- Z + マウスのホイールをスクロール -- プロットが3Dの枠外にある場合は、作図の詳細 > その他の3Dオプションタブ (レイヤレベル)に移動し、クリッピングで設定します。
Y方向に再スケール -- SHIFT + Z + マウスのホイールをスクロール --
Z方向に再スケール -- D + マウスのホイールをスクロール --
  • ツールバーボタンが見当たらない場合、非表示に設定されている可能性があります。ツールバーのボタンの追加や削除については、ツールバーのカスタマイズダイアログボックスをご覧ください。
  • 軸の拡大縮小ツールのいずれかを使用しているときに軸が拡大縮小されないようにするには、再スケール = 固定と設定します。X軸とY軸の両方固定に設定されている場合に、軸再スケールツールのいずれかを選択すると、X軸とY軸が「手動再スケールモード」に変更してから続行するように求められます。はいと答えると、片方または両方のスケールを上書きして手動で拡大縮小できます。このような手動での 固定軸スケールの上書きをブロックする必要がある場合は、@nrm= 1を設定してください。

3D OpenGLグラフの回転

以前は3Dレイヤが選択されたときに表示されていたこのopenGLツールバーは、レイヤレベルのミニツールバーボタンに置き換えられました。

3D Floating Rotate.png

3Dグラフのレイヤ内をクリックすると、レイヤが選択され、ミニツールバーが表示されます。回転モードボタンをクリックして、回転モードに入ります。 次に、以下にリストされているホットキー/マウスの組み合わせのいずれかを使用します。 または、グラフ内の半径方向の回転ハンドルをマウスでドラッグします。

ホットキー メニュー/アクション コンテキスト
3Dフローティング型ボタンで3Dグラフを回転
X + 矢印キー 3DグラフをX軸で回転します。 グラフレイヤをアクティブにして、3Dフロートボタングループの回転ボタンを選択します。

UG MT rotate 3D.png
Y + 矢印キー 3DグラフをY軸で回転します。
Z + 矢印キー 3DグラフをZ軸で回転します。
Q + 矢印キー スクリーンで3Dグラフを回転させます。
W + 矢印キー 全ての軸で3Dグラフを回転させます。
Rキーを使って3Dグラフを回転
R +マウス 任意の方向に3Dグラフをドラッグして回転させます。 他のキーを押す前に "R" を押します。

"R"を押している間は、3Dグラフの上のポインターButton Pointer.png3D RKey rotate cursor.pngに変わります。必要に応じてCtrlと/またはShiftを押してマウスドラッグで回転、または、キーボードの矢印キーを使って回転できます。
R + Ctrl + マウス/矢印キー 3DグラフをX軸で回転します。
R + Shift +マウス/矢印キー 3DグラフをY軸で回転します。
R + Ctrl + Shift +マウス/矢印キー 3DグラフをZ軸で回転します。

座標値と距離を読み取る

Originには、データプロットを視覚的に探索したりラベル付けするいくつかのツールがあります。これらのツールはプロット操作・オブジェクト作成ツールバー(表示:ツールバー)から利用できます。同様のツール、垂直カーソルガジェットがガジェットメニューから利用可能です。

データポイントツールチップ

多くの2Dグラフ、3D散布図、XYY 棒およびXYZググラフで、データポイントにマウスを置いたときにデータポイント値を読み取る、編集可能なツールチップが表示されます。

Data point tooltip.png


ツールチップショートカットメニュー

ツールチップの編集やその他のオプションについては、データポイントのツールチップを直接右クリックしてください。

Source data on hover menu.png
  • シートに移動 を選択すると、ワークシートがポップアップ表示され、ソースデータがハイライトされます。
  • データポイントツールチッを表示は、編集可能なデータポイントのツールチップと、カスタマイズ不可能なデータプロットツールチップの表示を切り替えます(下記参照)。
  • データポイント取得は、カーソルをデータ読み取りモードにし、ポイントのピックダイアログを開きます。グラフ内の点をダブルクリックしてデータポイントを取得します。終了したら完了をクリックします。これにより、選択した点のサマリーデータ(ソース、XY座標など)が生成されます。
  • コピーは、ラベルを含むデータポイントのツールチップ情報をクリップボードにコピーします。
  • 座標コピーは、座標の値のみをコピーします。セルを右クリックして、各値を行内の個別のセルに貼り付けをします。または貼り付け(スペースを保持)をして、選択したセルにスペースで区切られた文字列として値を貼り付けます。
  • 設定は、データポイントツールチップダイアログが開き、ツールチップの内容とフォーマットを変更できます。ツールチップを設定するには、データ情報ドキュメントを参考にしてください。


データポイントツールチップダイアログは、データ情報ウィンドウの設定ダイアログ(データ情報レポート設定)とほぼ同じです。データポイントツールチップの編集については、データ情報ウィンドウを参照してください。

デフォルトでは、データポイントツールチップは適度な透明度で表示されます。LabTalkシステム変数@TDTの値を設定することにより、透明度を変更できます。LabTalkシステム変数の値を変更する方法については、このFAQを参照してください。

データプロットツールチップ

データポイントツールチップの代わりに表示できる2つ目のツールチップがあります。これをデータプロットツールチップと呼びます。このツールチップはカスタマイズ不可で、ソースブック、ワークシート、および座標データセットが表示されます。

Data Plot Tooltip.png

デフォルトでデータポイントツールチップが表示されます。データプロットツールチップを使用する場合は、データポイントツールチップを右クリックして、データプロットツールチップを表示を選択します。逆に、データプロットツールチップを右クリックしてデータポイントツールチップを表示と操作もできます。

ツールチップ表示の管理

グラフウィンドウをアクティブにして表示メニューをクリックし、データツールチップの横にあるチェックマークをオフにすると、データツールチップの表示をオフにできます。

ツールチップの表示を制御するための2つ目の方法があります。これは、より複雑ですが、より高度な制御が可能です。これにはLabTalkシステム変数 @PTおよび@PTIを変更する必要があります。

@PT=0; //データプロットとデータポイントツールチップの両方を無効にする
@PT=1; //2次元グラフ用のデータポイントツールチップを有効にする
@PT=2; //3D OpenGLグラフのデータプロットツールチップを有効にする(初期設定)
@PT=3; //2Dグラフと3D OpenGLグラフの両方のデータプロットツールチップを有効にする
@PTI=0; //データポイントツールチップのみを無効にする
@PTI=1; //データポイントのツールチップを有効にする(デフォルト)

データラベルツール

データラベル(アノテーション)ツールのボタンから距離計測ツール角度計測ツールのボタンを利用できます。

UG split button annotation tools.png

データラベルツールはデータポイントにラベルを付けるときに使用します。このツールは、「散布図」「線+シンボル」「縦棒/横棒」グラフで有効です。数種類の標準データポイントのラベルから選択するか、LabTalkスクリプトを使用したカスタムラベルを作成します。

データポイントに注釈をつける方法

  1. プロット操作・オブジェクト作成ツールバー上のデータラベルツールボタンButton Data Annotation.pngをクリックし、カーソルをデータポイントに移動します。カーソル ステータスバーに 現在のラベル形式が表示されます。
    StatusBar Annotation Message.png
  2. TABキーを押し、表示オプションを次のように切り替えられます。(X座標値, Y座標値)、(X座標値, Y座標値)[インデックス番号]、 X座標値Y座標値インデックス番号(行番号)、カスタム(次のチュートリアルを参照)
  3. ラベル形式を選択したら、ダブルクリックしてデータポイントにラベルを追加するか、ポイントを1回クリックしてEnterキーを押します。

チュートリアル:ラベル表示内容を変更する

ラベル内容は、X、Y座標値と文字を組み合わせてカスタマイズできます。

  1. グラフウィンドウをアクティブにします。
  2. スクリプトウィンドウ (ウィンドウ:スクリプトウィンドウ)を開き、以下のように入力してEnterキーを押します。
    system.annotation.customlabel$="X value: $(x,.2), Y value: $(y,*5)
  3. データラベルボタンButton Data Annotation.pngクリックして、カーソルをグラフ上に移動し、Tabキーを数回押します。上記で指定したカスタムフォーマットがステータスバーに表示されるまで繰り返します。カーソルに「カスタム」と表示されます。
  4. データポイントをダブルクリック(またはシングルクリックしてEnterキーを押す)して、カスタムラベルを追加します。スクリプトで指定したように、X値は小数点以下2桁で表示され、Y値は有効桁数5桁で表示されます。


ポインタツールを使用して調整:

  • ほかのデータポイントにラベルを移動するには、ポインタツールButton Pointer.pngをクリックして、ALTキーを押しながらラベルをドラッグします。
  • 重なっているラベルの位置を変更するには、ラベルをドラッグします。引出線が自動的に追加されます。
  • ラベルを別のデータポイントにコピーするには、CTRL + SHIFTを押しながらラベルを新しいデータポイントにドラッグします。


Note: 文字列フォーマットの詳細については、次のプログラミングヘルプを確認してください。

ヘルプ: プログラミング: LabTalk > 言語リファレンス > オブジェクトリファレンス > アルファベット順オブジェクト > 文字列

スクリーンリーダツール

スクリーンリーダ Button Screen Reader.pngは 、グラフページ上のカーソルのXY(Z)座標をレポートするために座標データ表示ウィンドウを使用します。スクリーンリーダはデータポイントの座標を読み取っているのではなく、グラフ軸を基準にしたページ座標を読み取っていることに注意してください。

The Data Display window opens automatically when you select the Screen Reader tool from the プロット操作・オブジェクト作成ツールバーからスクリーンリーダツールを選択すると、座標データ表示ウィンドウが自動で開きます(デフォルトでは、座標データ表示ウィンドウはOriginのワークスペースにドッキングしています)。

The Data Display Tool-1.png


座標データ表示ウィンドウの各種設定はタイトルバーまたはウィンドウ内部で右クリックして利用可能です。

スクリーンリーダを使用するには:

  1. プロット操作・オブジェクト作成ツールバー上のスクリーンリーダButton Screen Reader.pngをクリックします。座標データ表示ウィンドウが開きます。
  2. XY座標(3点グラフと等高線では、Zも含む)を読み取りたいスクリーンの位置をクリックします。座標データ表示ウィンドウに座標値が表示されます。
  3. スペースキーを押すとクロスヘアのサイズを大きくできます。
  4. プロット操作・オブジェクト作成ツールバーのポインタツールButton Pointer.pngをクリックして、読み取りモードを終了します。

データリーダツール

データリーダ Button Data Reader.pngは、グラフ内のデータポイントに関連する情報を読み取るツールです。座標値だけでなく、データポイントに関する画像などのメタデータを含む複雑な情報を表示することもできます。データリーダは、編集可能なデータ情報ウィンドウと連携して使用します。

データリーダツールは、データカーソル Button Data Cursor.pngデータハイライター Button Data Highlighter.pngという2つの関連ツールでグループ化されています。常に表示されるツールバーボタンは1つだけです。非表示のツールを選択するには、ボタンの右側にある小さな矢印をクリックし、ポップアップメニューからツールを選択します。

UG Data Reader Split Button.png

データリーダを使いながらグラフを拡大できます。ツールがアクティブなときに、Ctrlキーを押しながらマウスホイールを使用して、ページを拡大または縮小します。

データリーダツールの使い方

  1. プロット操作・オブジェクト作成ツールバー上のデータリーダButton Data Reader.pngをクリックします。データ情報ウィンドウが開きます。
  2. XY座標(あればZも)を読み取りたいデータポイントをクリックします。データ情報ウィンドウ(データ表示ディスプレイも)に座標値が表示されます。
  3. 同一データプロット上の隣接するデータポイントに、クロスヘアカーソルを移動するには、左右の矢印キーを押すか、そのデータポイントをクリックします。 レイヤに複数プロットがある場合、上下矢印キーを使って別のプロットにデータポイントに移すか、マウスでポイント上をクリックします。
  4. 現在選択しているクロスヘアカーソルの水平・垂直線を長くするには、スペースキーを押します。
  5. プロット操作・オブジェクト作成ツールバーのポインタツールButton Pointer.pngをクリックするかEscキーを押して、読み取りモードを終了します。

データ リーダの矢印キーの加速とデータの増分を制御するシステム変数があります。詳細な情報はグラフの座標値を読み取るにある概要の表をご覧ください。

データカーソルツール

データカーソル(「プロット操作・オブジェクト作成」ツールバーにデータリーダツールと一緒にグループ化されている)は、データプロット上に1つ以上のカーソルを配置し、(データ情報ウィンドウを使用して)カーソルの座標を読み取ったり、2つのカーソル間のXとYの距離、またはデータリーダで選択したポイントとカーソルの間の距離を測定したりできます。

チュートリアル:データカーソルツールで相対距離を計算

  1. Samples\Spectroscopy\Sample Pulses.datファイルをインポートして折れ線グラフを作成します。
  2. プロット操作・オブジェクト作成ツールバー上のデータカーソルボタンをクリックします。
    Cursor-Relative-1.png
  3. いずれかのピークをダブルクリックするか、データポイントを1回クリックしてEnterキーを押し、カーソルオブジェクトを追加します。
    Cursor-Relative-2.png
  4. もうひとつのピークにもカーソルを配置します。
  5. データ情報ウィンドウでダブルクリックして、データ情報レポート設定ダイアログを開きます。このウィンドウがない場合、表示:データ情報ディスプレイと選択すると表示できます。
  6. タブを開いて、表示されている列の右側にある灰色の領域で右クリックし、列の追加を選択します。
  7. 新しい列が追加されるので、その新しい列にある行でクリックし、ドロップダウンから相関(カーソル2 - カーソル1)を選択します。OKボタンをクリックしてダイアログを閉じます。
  8. カーソルをドラッグして移動すると、データ情報ディスプレイに2つのカーソル間の相対距離がX、Yともに表示されます。
Cursor-Relative.png

距離計測ツール

距離計測ツールボタンButton distance annotation.pngは、プロット操作・オブジェクト作成ツールバーのデータラベルツールと角度測定ツールともにある「分割ボタン」にあります

UG split button annotation tools distance.png


距離計測ツールを使うと、2Dグラフの2点間にラベル付きの両方向矢印を描画できます。

UG distance annotation tool.png
  1. プロット操作・オブジェクト作成ツールバーの距離計測ツールボタンButton distance annotation.pngをクリックします。
  2. マウスを使ってグラフ上の開始点から終了点へクリック&ドラッグして両方向の矢印オブジェクトを描画します。Shiftキーを押して、両方向の矢印を水平または垂直方向に引くことができます。
  3. 矢印の配置を調整するには、描画した矢印を右クリックして、プロパティを選択します。サイズタブで、オブジェクトの正確な位置を設定できます。

角度計測ツール

角度計測ツールボタンButton angle annotation.pngは、プロット操作・オブジェクト作成ツールバーのデータラベルツールと距離測定ツールともにある「分割ボタン」にあります。

UG split button annotation tools angle.png

角度測定ツールを使用して、<180°の内角を描画してラベル付けします。

UG angle annotation tool.png

データハイライトツール

データハイライターは、ツールバーのデータリーダデータカーソルツールとグループ化されています。データハイライターを使用して、グラフ内の1つまたは複数のポイントを選択し、同時にワークシート内の対応するデータ行をハイライトします。選択されていない点は、グラフとワークシートでグレーアウト表示されます。 Tools toolbar split button data highlighter.png


データハイライターモードの間は...

  • CTRLキーを押しながら、グラフ内の複数のポイントを選択します。
  • 複数の点を選択するには、グラフ上の四角形/自由曲線をドラッグします。
  • スペースを使用して、四角形とフリーハンドの選択モードを切り替えます。
  • 左/右矢印キーを使用して、行番号の順に個々のポイントをハイライトします。
  • ワークシートで(ハイライトモードのまま)、Ctrlキーを押しながら複数の行をクリックするか、Shiftキーを押しながら行のブロックを選択し、グラフ内の対応する点をハイライトします。
  • ESCキーを押すとワークシートで強調表示された行を選択状態にしてから、ハイライト・モードを終了します。

上述のように、グラフウィンドウでESCを押してデータを選択状態にできますが、それをせずにワークシートでハイライトされたデータを作図しようとすると、作図のセットアップ定ダイアログが開き、最初から設定が必要になります。この場合、システム変数 @QDHT=1 を設定することで、ESCキーを押さずに選択状態にできます。これにより、ワークシートに直接移動して、ハイライトデータから直接プロットできます。

システム変数を設定する方法のほかに、データハイライターでデータポイントを選択したとにミニツールバーのサブセットシートの作成ボタンをクリックすることで新規シートにデータを出力可能になっています。

UG MT create subset sheet button.png

複数シートからデータを取得

データハイライターがアクティブな時に、グラフまたはワークブックウィンドウの右上でミニツールバーが表示されます。このツールバーには、サブセットシートの作成ポイントを削除選択したポイントのマスク/マスク解除選択不可ポイントのマスク/マスクマスク解除プロパティダイアログを開くの5つのボタンがあり、これらを使用して複数ワークシートからデータを取得できます。

UG Data Highlighter MT.png


複数シートからプロットされたポイントを取得するには

複数ワークシートからプロットされたグラフのポイントサブセットを単一シートに取得することができます。

  1. データハイライターツールButton Data Highlighter.pngをクリックして、 CTRL+クリックで1つのプロットから複数ポイントを選択します。または、グラフ上で四角形/自由曲線ツールでドラッグして複数ポイントを選択します(ヒント:スペースキーでROI形状を切り替え)。
  2. 完了したら、ハイライターミニツールバーのサブセットシートの作成ボタンMT create subset sheet.pngをクリックします。
  3. ミニツールバーのプロパティダイアログを開くボタンMT open properties dialog.pngをクリックし、データ追加方法間隔を空けて追加に変更します。
  4. 続けて、操作1と同じように、ほかのプロット(ワークシート)からポイントを取得し、サブセットシートの作成ボタンをクリックします。必要に応じてこれを繰り返します。
  5. 完了したら、ポインタツールをクリックButton Pointer.pngします。

データ情報ウィンドウ

データ情報ウィンドウは、データリーダ Button Data Reader.pngデータラベル Button Data Annotation.pngデータカーソルツールButton Data Cursor.pngのいずれかを選択すると開きます。これらのツールのいずれかを使用してプロットされたデータポイントをクリックすると、データ情報ウィンドウに特定のデータポイントの情報が表示されます。

DataInfo window.png

初期設定では、データ情報ウィンドウには、列のショートネーム、プロットの指定(「X」など)、およびデータポイントのXY座標値が表示されます。さらに、メタデータや画像など、データポイントに関連付けられているワークシートに含まれる情報をウィンドウに表示できます。

DataInfo window customized.png

データ情報ウィンドウを編集するには:

  1. データ情報ウィンドウ上でダブルクリックするか、右クリックしてユーザ設定...を選択します。
  2. データ情報レポート設定ダイアログが開きます。これは、データ情報ウィンドウに表示する項目を編集するためのものです。
DataInfo Report Settings.png
  • データ情報ウィンドウは、元データワークシート内の情報をレポートします。プロットされたデータの表示に限定されません。
  • ウィンドウには、挿入されたグラフや画像など、ワークシートセルに挿入できるすべてのものを表示できます。
  • ウィンドウタイトルレポートタイトルでウィンドウをカスタマイズできます。
  • ウィンドウ設定は、保存先 <Graph>保存先 <Layer>保存先 <DataPlot>などのテーマとして保存できます。これにより、たとえば、プロジェクト内のすべてのグラフウィンドウや複数区分グラフ内のすべてのレイヤに固有のデータ情報ウィンドウを設定できます。保存したテーマは、現在のデータ情報ウィンドウにロードして適用できます。
Data Info Report Unique.png

データ情報テーマの設定をグラフに保存し、グラフウィンドウをスタンドアロンのグラフウィンドウファイル(OGG、OGGU)として保存する場合、OGG/OGGUファイルはグラフにプロットされたデータのみを保存することに注意してください。したがって、データ情報テーマがワークシート内のの列のデータを使用する場合、たとえば、新しいプロジェクトでウィンドウファイルを再度開くと、データ情報表示が不完全になります。

Data info save theme with graph.png


データ情報ウィンドウのカスタマイズの詳細については 、以下を参照してください。

ガジェット

Originには、データの探索と分析のためのいくつかのガジェットが用意されています。ガジェットは、グラフウィンドウがアクティブなときにガジェットメニューから使用できます。データ検索には以下の3つのガジェットが利用可能です。

特に、垂直カーソルガジェットは、Xデータが共通の積み上げグラフや複数データグラフ内のポイントの座標値を読みとる時に便利です。

垂直カーソルを開く方法

  1. グラフウィンドウをアクティブにし、メインメニューから、ガジェット:垂直カーソルを選択します。これにより垂直カーソルダイアログを開きます。

このガジェットを使用して、データラベルの追加、ラベルフォントサイズ変更、ラベル非表示などが可能です。

Vertical Cursor 01.png

垂直カーソルでプロットにラベルを付けるときは、ガジェットのひとつの軸の全ての情報を表示ボタンをクリックして、別々のデータラベルを1つのラベルに結合することを選択できます。

UG vertical cursor.png

統計ガジェットはグラフ内に矩形のROI(Region of Interest、関心領域)ボックスを配置し、その内部の基本統計量を計算します。

  • ROIボックス内の基本統計量を表示
  • ROI内の平均と、指定した倍数(n)の標準偏差ラインを表示
  • ROIを移動/サイズ変更時の自動更新


Statistics Gadget.png


クラスター ガジェット(OriginProでのみ使用可能 )には、次の機能があります。

  • ROIボックス内の基本統計量を表示
  • ROIボックスは矩形と楕円形から選択
  • ROIボックスの内部または外部のポイントの統計値を表示
  • データポイントの編集、コピー、マスク、削除、グループ化
  • ROIを移動/サイズ変更時の自動更新
  • ワークシートに結果を出力

クラスターガジェットを使ってカテゴリー(プロットのうちROI内のポイント群)を定義することができ、ROI内のポイントに異なる色を適用できます。

Cluster Gadget Color Data.png


Cluster Gadget.png

Note:ガジェット機能についての詳細は次のヘルプファイルを確認してください。

Hヘルプ: Origin: Originヘルプ > ガジェット

グラフ内にデータポイントを描画

ここではデータプロットのグラフィカルな作成と修正方法について説明します。

このツールとメニューは、ある仮定の通りだった場合にデータがどのようになるかを探求したり、フィット関数のテスト用データを作成する際に役立ちます。これらは、2D散布図でのみ動作します。

データポイントを描画

  1. グラフウィンドウをアクティブにします。
  2. マウスで作図ツールButton Draw Data.png をクリックします。
  3. 小さいダイアログが開き、グラフウィンドウのショートネームが表示されます。設定ボタンをクリックするとオプションを利用できます。
    Draw Data dialog 1.png
  4. データ追加モード1行開けて追加にします。開始ボタンをクリックしてグラフ上でダブルクリックするとデータポイントをセットできます。クリックを続けて必要なデータポイントを取得します。
  5. 新しいグラフウィンドウ上で描画されたポイントは、新しいシートGADataに追加されます。ワークシートボタンをクリックすると、この新しいワークブックを開けます。
    Draw Data Workbook.png
  6. 完了ボタンをクリックしてポイント取得を終了します。
    • 完了をクリックした分だけワークシートに「--」の区切り文字が追加され、XY座標のグループ(描画ポイント)が表示されます。
    • 新しいグラフウィンドウ上で描画されたポイントは、新しいシートGADataに追加されます。グラフウィンドウごとに、ワークブック上に固有のしーよを持ちます。
  7. データポイントにラベルを付ける場合、新規ワークシートのLabel列にラベル情報を入力します。Label列情報は、作図の詳細ダイアログのシンボルタブで編集可能です。例えば、シンボルの色ラベル列のデータを参照してポイント毎に変化させる設定も可能です。
UG Gannotator Label Col.png


グラフ内にデータプロットを移動、削除する

データポイントの移動

グラフのデータポイントを移動できます。この場合、グラフと元のデータが変更されます。データコネクタを使用してインポートされたデータの場合、デフォルトでは外部データでロックされているため、移動できません。グラフ内のデータポイントを移動する前に、データコネクタアイコンをクリックしてインポートしたデータのロックを解除するか、接続を切るか、データコネクタを完全に削除する必要があります。次の操作を行います。

  1. データ: データポイントの移動を選択します(データが変更されるという警告が表示されます)。ステータスバーには、移動方法に関するヒントが表示されます。
  2. 十字線がグラフ内のポイントに配置されます。矢印キーを使用して移動するポイントに移動するか、または直接クリックします。
  3. ポイントを新しい場所にドラッグするか、Ctrl +矢印キーを使用します。
  4. プロット操作・オブジェクト作成ツールバーのポインタボタンButton Pointer.pngを押すか、ESCキーを押してデータポイントの移動モードを終了します。

プロット内でデータポイントが移動し、ワークシートセル内でX座標とY座標が変更されます。

デフォルトではデータポイントの移動機能を開始すると、散布図がテンプレートのデフォルトスタイルに戻ります。これは、TABキーを押すことで編集されたシンボルに切り替えできます。

UG preserve scatter style move pts.png

データポイントの削除

グラフから個々のデータポイントを削除できます。

  1. データ:不良データポイントの削除を選択します。
  2. データポイントをダブルクリックするか、目的のデータポイントをクリックしてEnterキーを押します。
  3. プロット作成・オブジェクト操作ツールバーの矢印ボタンをクリックするか、ESCキーを押して不良データポイントの削除モードを終了します。

データプロット、ワークシートセルの両方でデータポイントが削除されます。ワークシートでは、Y値のデータセル内の値が削除され、欠損値になります。

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