FAQ-691 X/Y検索表でフィット曲線からX/Yを検索するには?

最終更新日:2015/03/03


X/Yの検索表は、フィットを実行した後のフィット曲線で、指定した独立変数の値から従属変数の値または、指定した従属変数の値から独立変数の値を取得できます。

例えば、線形フィットダイアログでは、X/Y検索の項目にチェックボックスがあり、X/Y検索と95%信頼区間を計算するかを指定できます。

Finding XY2.png

チェックボックスにチェックを付けると、*FindXfromY* (または*FindYfromX*)という名称のX/Y検索表を含むワークシートが作成されます。表の最初の列にY(あるいはX)値を入力すると、X(またはY)値と95%信頼区間が、自動で計算されます。

Finding XY.png

非線曲線フィットツール(NLFit)では、ドロップダウンで、追加のX/Yの列を指定できます。複数の解がある場合、値は追加の列に追加されます。例えば、モデルで与えられたy値に対して、2つのx値がある場合を考えます。この場合、YからXを検索の項目でX列の数を2と指定します。

一般的に、XからYを検索は、YからXを検索よりも高速です。XからYを検索では、OriginはY値を計算するためにフィットモデルに直接フィットパラメータ値を使います。しかし、YからXを検索の場合、Originは、X~Y方程式を自動的に微分できません。そのため、反復計算による近似値を計算します。アルゴリズムは下記のようになります。

Originは最初に均一な線形曲線を作成します。与えられたY値に対して、それが含まれる範囲を見つけます。例えば、与えられたポイントのY値は、範囲 [yn, yn+1]に入ります。すると、X値は範囲 [xn, xn+1]に入ることが分かります。そして、X = (xn + xn+1) / 2に対応する新しいY値y’が計算されます。計算された y’を使って、範囲 [yn, yn+1] を2つの範囲 [yn, y’] と [y’, yn+1]に分けます。y と y’ が比較され、yが入る範囲を調べます。y と y’ の差が許容値 1e^{-8} の範囲内になるまで、このような手順が繰り返されます。

この反復計算法は、YからXを検索で使用されます。Y値に対するX値は元のデータ範囲内でのみ検索できます。



キーワード:XからYを検索, 誤差分析, 線形曲線フィット