FAQ-808 ユーザ定義のピークフィットを行うと、遅くなるのはなぜでしょうか?どのようにしたらスピードアップできるでしょうか?

最終更新: 2018/07/29

ピークアナライザダイアログの「ピークフィット」のページにある結果: レポート構成の設定: ピーク属性ピークの重心の設定が主な原因で、このように遅くなります。このオプションは、デフォルトで選択されています。組込ピークフィット関数では、解析してピークの重心が計算されます。ところが、ユーザ定義関数ではこの解析解がないため、ピークの重心を数値計算するためフィット処理が遅くなります。

また、ピークフィットページにある結果: レポート構成の設定: ピーク属性ピーク面積にも遅くなる原因があります。Originでは、解析領域の計算に、ゼロモーメントを使っているため、時間がかかってしまいます。

このフィット処理のスピードを上げるには、ピークアナライザにあるピークの重心ピーク面積のチェックを外します。このようにすると、とても速くなります。ピークの重心ピーク面積の解析解が分かっている場合、FDFファイルにセクションを手動で加えることができます。例えば、以下のフィット関数を試してみてください。 y = y0+ f \frac{A}{\frac{2w}{1+e^{s(x-x_c)}}}*\sqrt{4\frac{Ln2}{\pi}}*e^{-4Ln({\frac{x-x_c}{\frac{2w}{1+e^{s(x-x_c)}}})^2}}+
(1-f)\frac{\frac{2A}{\pi*(\frac{2w}{1+e^{s(x-x_c)}})}}
{1+4(\frac{x-x_c}{\frac{2w}{1+e^{s(x-x_c)}}})^2}

ピークの重心ピーク面積は、それぞれ、x_cA になります。FDFの最後に、以下のセクションを追加できます。

[Moments] 
mz0 = A 
mz1 = xc
mc2 = N.A.
mc3 = N.A.
mc4 = N.A.


Notes:ピークのプロパティ内で、ピークのゆがみピーク過剰, 3次モーメント4次モーメントでも処理が遅くなる恐れがあります。ユーザ定義の機能をお使いの際は、ご注意ください。

キーワード:ユーザ定義関数、遅い、ピークアナライザ、スピードアップ