(列プロパティ) 「プロパティ」タブ


ワークブックの列プロパティダイアログのプロパティタブは特定の列の基本的なプロパティを編集できます。

The Column Properties Properties Tab 2.png

ショートネーム、ロングネーム、単位、コメント

ショートネーム

列のショートネームを指定します。詳細については、『ワークシート、列、セル範囲の命名規則』をご覧下さい。編集を可能にするには、ウィンドウプロパティのダイアログにある、スプレッドシートセル表記 のチェックを外します。

ロングネーム

列のロングネームを指定します。詳細については、『ワークシート、列、セル範囲の命名規則』をご覧下さい。

単位

列の単位を指定します。単位は参照するためだけで、分析には使用されません。

コメント

列のコメントを指定します。コメントは複数行入力できます。

列幅

このテキストボックスに列の幅を入力します。

全てに適用

ワークシートの全ての列に列幅テキストボックスで指定した幅を適用するには、全てに適用チェックボックスを選択します。

インポート時にワークシートの列幅を制御するには、LabTalkのシステム変数@ISCを参照してください。

オプション

列のXY属性

列のXY属性は選択したデータがデフォルトで作図や分析の時にどのように扱われるか定義します。列のXY属性ドロップダウンリストにはX, Y, Z, X エラー, Y エラー, ラベル, グループ, サブジェクト (ANOVA などの統計検定で使用), 無属性があります。OKをクリックすると、列ヘッダの列ショートネームの後のかっこ内に新しい属性が表示されます。無属性のデータの場合、列にはショートネームのみ表示します。

Note: 作図のセットアップインタラクティブデータ選択コントロールと分析のダイアログのインタラクティブなデータ選択では、プロット属性を無視して行われます。

フォーマット

数値

数値のみを受け付けます。

テキスト

文字を受け付けます。 テキスト列の数値はテキストとしてあつかわれ、計算などでは基本的に使用できません。例外は列が追加でカテゴリーとして設定された時です。

デフォルトでは、テキストセルは49文字を保持できますが、(a)セルに入力される文字を増やす、または(b)wks.col.tWidthの値を変更を変更すると最大で799文字まで増やせます。対照的に、文字と数値セルは最大3799文字を保持できます。

時間

Originは時間データを内部で日付として有しています。小数点以下の値は1日の割合を示します。このデータを列に表示する時、表示フォーマットの設定で制御されます。時間列にデータを入力またはテキストデータから時間データに変換する時には、表示フォーマットと形式が一致するはずです。

日付

Originは時間データを内部で、紀元前4713年1月1日から始まる日付として有しています。小数点以下の値は1日の割合を示します。このデータを列に表示する時、表示フォーマットの設定で制御されます。日付列にデータを入力またはテキストデータから時間データに変換する時には、表示フォーマットと形式が一致するはずです。直接入力を行うと、Windowsの短い表記と長い表記を柔軟に使用できます。つまり、1986/1/28、1986年1月28日、1月28日、1/28は全て利用可能です。Originは曖昧さを現在の日付を使用する事で回避します。つまり、1月と入力すると現在の日にちと年を使って残りの情報を埋めます。

Originはバージョン2019以降、2つの代替日時システムをサポートしています。1つは本来の調整されていないユリウス暦システムで、もう1つは「time-zero」= Jan 1 2018 00:00である「2018」システムです。

月の値のみを受け付けます。数値(1 - 12) またはテキストとして、月を入力できます。文字が固有の月を表す限り、テキストは1文字まで省略できます。例えば、NをNovemberとして使用できますが、JunはJune, JulはJuly用として設定する必要があります。

曜日

曜日のみを受け付けます。 数値(0 - 6) またはテキストとして入力できます。文字が固有の曜日を表す限り、テキストは1文字まで省略できます。例えば、MをMondayとして使用できますが、TuはTuesday, ThはThursday用として設定する必要があります。

文字と数値

これはラベル列を除いて、すべての列に対するデフォルトのデータ型です。 文字を受け付けます。 しかし、テキストは、すべてのワークシート操作(データポイントをプロットしたり、数学演算を実行)で欠損値として扱われます。例外はデータラベルをプロットするような場合にセル値をテキストとして取り出す場合です。

Notes:

  • Origin 6.0以降のワークシートのデフォルトの列タイプは、文字と数値ですが、それ以前のバージョンのデフォルトの列タイプは、内部データ型がDouble(8)数値でした。
  • 新しく作成するすべてのワークシートのすべての列を、文字と数値ではなく、数値にするには、「オプション」ダイアログボックスの「列データ型として数値型を基本とする」にチェックを付けます。(「環境設定:オプション」の「その他のオプション」タブ)

列フォーマットのを設定します。

  • この列のセルに1〜24の数値を入力すると、セルの背景色は、Originのデフォルトのカラーリストで対応する色を示します。
Origin Color Default list.png
  • この列のセルにHTMLカラーコードを入力すると、セルの背景色が対応する色に変更されます。
Color Column.png
  • セルが無効な値の場合、白で表示されます。

セルの背景色を表示しているときに、色値の表示チェックボックスにチェックを入れると、色の値が列にテキストとして表示されます。 デフォルトでは、テキストの色は自動です。これは、セルの色の補色で自動的に表示することを意味します。フォントの色ツールバーButton Font Color.pngを使用して、別の色を選択することもできます。

バイナリ

2つの値(1と0)のみが使用できます。デフォルトでは、

  • 数値データを入力した場合、「0」は 0 として表示され、「1」は 1 として表示されます。0と1以外の値は、欠損 (「--」) として表示されます。
  • テキストを入力すると、「yes」と「true」は 1 として表示され、「no」と「false」は 0 として表示されます。その他のテキストは欠損として表示されます。

システム変数@DBLの値を1に変更すると、バイナリ値を1と0のみ(欠損なし)に制限できることに注意してください。

データ入力時にテキストを数値に変換しない

このチェックボックスは、フォーマット文字と数値の時に利用できます。これにチェックを付けると、文字と数値データセットはテキスト要素として数値の値が表示され、チェックを付けないと、数値の値は科学的表記で表示されます。例えば、文字列 "001315472" を「データセット入力時にテキストに変換しない」にチェックが付いていない列に入力すると、1.31573E6 と表示されます。しかし、チェックを付けてから再度入力すると、001315472 と表示されます。この設定の変更は、先に入力したデータの表示に影響しません。

単一ASCIIインポート/複数ASCIIを使用して桁文字列をインポートし、データセット入力時にテキストに変換しないにチェックを付けてこれをテキストとして表示したい場合、impASCダイアログのその他の項目にあるターゲット列フォーマットを保持するにチェックを付けます。

表示フォーマット

列のデータを表示する形式を決めます。列のデータ型ドロップダウンリストでの選択により、利用可能なオプションは変わります。

列のデータ型数値 または 文字と数値 の場合、以下のオプションがあります。

十進数:1000

(1, 1000, 1E6, 1E9)

Note: 『指数表記への表記変更の契機』となるしきい値は、「オプション」ダイアログボックス(環境設定:オプション)の数値の表現形式タブ内で指定します。

指数:1E3

(1E0, 1E3, 1E6, 1E9)

Note:LabTalkのシステム変数(@ETE)を使って、科学的表記の先行0を非表示にします。1E+00, 1E+03, 1E+06, 1E+09のように、値はデフォルトで0に設定されています。@ETE=1を設定すると、科学的表示の先行0を非表示にして、値を(1E+0, 1E+3, 1E+6, 1E+9)として表記します。環境設定:システム変数を開いて@ETE の値を変更します。

工学:1k

(1.0, 1.0k, 1.0M, 1.0G)

Note: Origin 2019より前のバージョンでは、文字と数値列に直接入力された工学表記を数値として扱うことができました。これは@EF = 1の値を設定することで行われていました。Origin 2019以降のバージョンでは、文字と数値の欄に直接工学表記を入力し、フォーマット数値に変更することができます。サポートされている接尾辞の一覧表はこのページ下をご覧ください。

LabTalkシステム変数の値を変更する方法については、このFAQを参照してください。

十進数:1000

(1, 1,000, 1E6, 1E9)

Note: 『指数表記への表記変更の契機』となるしきい値は、「オプション」ダイアログボックス(環境設定:オプション)の数値の表現形式タブ内で指定します。

カスタム

形式 = カスタムを選択すると、ワークシートにデータを表示する方法の選択肢が増えます。詳細については、次のセクションの Origin カスタム表示オプションを参照してください。

Note: カスタムフォーマットはプロジェクトに保存され、ログインしているユーザや使用しているコンピュータに関係なく同じフォーマットを表示する必要があります。


フォーマット時間の場合:

時間 既存の時間オプションから1つ選択します。
ColProperties Display Time.png

既存のフォーマットに希望のものが無ければ、カスタム表示を選び、
Originの日付・時間フォーマット識別子を利用してカスタム文字列を作成します。

「DDD」から始まるフォーマットはIRIG(射程間計装グループ)の時間フォーマットです。詳細は、IRIGタイムコードを参照してください。


フォーマット = 日付の場合:

日付 既存の日付オプションから1つ選択します。
ColProperties Display Date.png

既存のフォーマットに希望のものが無ければ、カスタム表示を選び、
Originの日付・時間フォーマット識別子を利用してカスタム文字列を作成します。


フォーマット = の場合:

3種類の月表示から1つを選びます。
ColProperties Display Month.png


フォーマット = 曜日の場合:

曜日 3種類の曜日表示から1つを選びます。
ColProperties Display Day.png

正しくフォーマットされた日付・時間データはDouble(8)ユリウス通日値でワークシートに保存されます。これはどの表示オプションからも独立しています。このため、小数点以下秒や曜日、月を含む日付・時間フォーマットをデータ値を失うことなく、自由に変更することができます。



フォーマット = の時、

色値の表示 セルに塗りつぶしの色を表示するかどうかを指定します。オプションで、OriginのカラーインデックスまたはHTMLカラーコードを表示します。
ColProperties Display Color.png


その他のカスタム数値表示フォーマット

ワークシート列の書式フォーマットが文字と数値数値日付または時間である場合、カスタムフォーマットを指定してデータ表示できます。この機能で使うと次のことが可能となります:

  • データをユーザにわかりやすく表現します(例えば、12%を0.12と表示する)。
  • カスタムフォーマットで日時データを表示して、Originに日時データであることを認識させます。


以下の画像では、同じ数値(列A(X))を、いくつかのカスタムフォーマットで表示した例です。

ColProperties Custom Formats.png

桁数指定法

このドロップダウンリストは、列のフォーマット文字と数値または数値の場合に利用できます。

デフォルト桁数

ワークシートセルのすべての桁数表示は、「オプション」ダイアログ(「環境設定:オプション」)の「数値の表現形式」タブの小数点以下の桁数で決まります。

小数桁数=

小数点以下に表示する桁数です。(「オプション」ダイアログの「数値の表現形式」タブの小数点以下の桁数よりも優先されます。

「桁数」テキストボックスに小数点以下の桁数(n)を指定します。 ここに入力する値は、小数点以下の最大の桁数を入力します。 もし桁数欄を空白にしておくと、デフォルト値(Double(8)の場合5)が使われます。

有効桁数=

表示する桁数です。 テキストボックスに値を入力します。

データ型

このドロップダウンリストは、列のフォーマット数値の場合に利用できます。各値に割り当てられる領域のバイト数を指定します。

Double(8)

各値に8バイトの領域を割り当てます。値の範囲は ±1.7E±308 (15ケタ)です。

Real(4)

各値に4バイトの領域を割り当てます。値の範囲は ±3.4E±38 (7ケタ)です。

Short(2)

各値に2バイトの領域を割り当てます。値の範囲は -32,768 から 32,767です。

Long(4)

各値に4バイトの領域を割り当てます。値の範囲は -2,147,483,648 から 2,147,483,647です。

Char(1)

各値に1バイトの領域を割り当てます。値の範囲は -128 から 127です。

Byte(1)

各値に1バイトの領域を割り当てます。値の範囲は 0 から 255です。

uShort(2)

各値に2バイトの領域を割り当てます。値の範囲は 0 から 65,535です。

uLong(4)

各値に4バイトの領域を割り当てます。値の範囲は 0 から 4,294,967,295です。

Complex(16)

各値に16バイトの領域を割り当てます。ここで8バイト分が実数部、別の8バイト分が虚数部となります。値の範囲は ±1.7E±308 (15ケタ)です。

Note:
  • データ型の値がDouble(8)より小さいとさまざまな計算を実行する際に問題が発生する場合があります。同様の理由から、内部データ表現の指定は実際のデータが入力される前に設定されていなければなりません。データ型が適切ではなかった場合、データの精度が失われる可能性があります。
  • Double(8)型だけが欠損値をサポートするデータ型です。

その他のオプション

カスタム表示

このコンビネーションボックスは列のデータ型文字と数値または数値で、表示フォーマットカスタムの時か、列のデータ型時間表示フォーマットカスタム表示の時のみ表示されます。このテキストボックスにカスタム形式を入力するか、ドロップダウンリストから選択してください。この設定はプロジェクトと一緒に保存することができます。そのプロジェクトを他の人が開いても、同じ表示フォーマットを見ることができます。詳細については Originフォーマット表カスタム日付形式のページを参照してください。

右側全列に上記設定を適用

オプショングループにある設定を現在の列の右側にある全ての列に適用するには、このチェックボックスを選択します。

サポートされている接尾辞

SI接尾辞を使用する際に、大文字小文字の区別があることに注意してください。

接尾辞 意味 大きさ

k

キロ

10^3

M

メガ

10^6

G

ギガ

10^9

T

テラ

10^12

P

ペタ

10^15

m

ミリ

10^-3

u

マイクロ

10^-6

n

ナノ

10^-9

p

ピコ

10^-12

f

フェムト

10^-15

Note:u」は、Originのマイクロに対する普遍的な表記です。 グラフの軸目盛ラベルは例外で「mu」を使います。 Originの(工学)表示タイプは、接尾辞としてY(yotta)、Z(zetta)、E(exa)、a(atto)、z(zepto)、またはy(yocto)をサポートしていないことにも注意してください。