HTMLおよびMarkdown レポートHTML-Report
Origin 2019b以降、ノートウィンドウは、編集モードとレンダリングモードの2つのモードをサポートしています。 ノートウィンドウでHTMLまたはMarkdown シンタックスに従ってレポートを編集すると、レンダリングモードでレポートを表示できます。レポートでは、Originグラフ、行列内の画像、分析テーブル、およびワークシートのセルを参照できます。ソースが変更されると、ノートウィンドウ内のリンクも更新されます。このレンダリングモードでは、ノートウィンドウを分析レポートとして機能させることができます。
レンダリングモードに変更
ノート ウィンドウのデフォルトモードはテキストモードです。レンダリングモードに切り替えるには、次の4つの方法のいずれかで可能です。
- メニューからメモ: レンダリングモードを選択します。
- ノートウィンドウのタイトルを右クリックしてレンダリングモードを選択します。
- ノートウィンドウをアクティブにし、Ctrl + Mホットキーを押します。
- 次のLabtalkスクリプトを実行します。
note.view=1;
ノート:ノートウィンドウでMarkdownシンタックスを使用する場合は、レンダリングモードに変更する前にシンタックスをMarkdownに変更する必要があります。
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ノートウィンドウ内のシンタックス
ノートウィンドウでは、編集モードのデフォルトでシンタックスオプションとしてテキストが表示されます。HTMLまたはMarkdownシンタックスで編集するときは、シンタックスオプションを変更できます。HTMLは色付けされたHTMLシンタックスを表示しますが、MarkdownシンタックスはMarkdownシンタックスがレンダリングモードを識別するのを助けます。
シンタックスオプションに切り替えるには、次の方法があります。
- メニューからメモ: シンタックス: テキスト / Originリッチテキスト / HTML / Markdown を選択します。
- ノートウィンドウのタイトルを右クリックして、シンタックス: テキスト / Originリッチテキスト / HTML / Markdownを選択します。
- 次のLabtalkスクリプトを実行します。
note.syntax=0; //テキストに切り替え
note.syntax=1; //色付きHTMLシンタックスに切り替え
note.syntax=2; //Markdownに切り替え
note.syntax=3; //Originリッチテキストに切り替え
行番号を表示する
ノートウィンドウが編集モードのときは、HTML: 行番号を表示で行番号を表示できます。
セル値、Originオブジェクト、文字列、変数のリンクを挿入
次の2つの方法のいずれかを使用して、グラフとワークシート、セル値、表、行列、文字列、および変数を、アクティブなノートウィンドウに追加できます。
- メモ:リンクを追加 メニューを使用する。
- 次の構文を使用して、オブジェクトを手動で挿入します。
{{type://notation}}
次のリンクタイプがサポートされています。
タイプ
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表記法
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説明
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サンプル
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graph
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グラフウィンドウ名
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イメージ(.png)としてグラフウィンドウを挿入する。
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<img alt="{{graph://Graph1}}" width=400>
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matrix
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行列ウィンドウ名
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行列イメージを挿入画像(jpg / png / bmpなど)をノートウィンドウにドラッグアンドドロップして挿入することができます。対応する行列ウィンドウが作成され、シンタックスがノートに自動挿入されます。
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<img alt="{{matrix://matrix1}}">
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cell
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セルの範囲
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文字列としてワークシートセルの内容を挿入 The syntax is [book_name]sheet_name!column_name[row-index].
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{{cell://[book1]1!B[3]}}
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table
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表の範囲
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HTMLテーブルとして(レポートシートから)ワークシート、表、セルを挿入します。 シンタックスは [book_name]sheet_name! です。 または [book_name]sheet_name!table_nameです。
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{{table://[Book1]Sheet1!}}
{{table://[Book2]FitLinear1!Parameters}}
{{cell://[HiddenPeaks]FitPeaks1!Parameters.Footnote}}
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str
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文字列のLabtalkスクリプト
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文字列を挿入するには、Labtalk 文字列レジスタの例があります。
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{{str://mystring$}}
{{str://%G}} (display current project name)
{{str://%@F}} (display current Project Explorer folder name)
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var
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変数のLabtalkスクリプト
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変数を挿入する
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{{var://system.path.program$}} (display the program folder path)
{{var://[Book1]!page.info.SYSTEM.IMPORT.FILENAME$}} (display imported file name)
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| - コピー と リンクの貼り付けでOriginのオブジェクトを挿入できます。ノートウィンドウがテキストモードのときは、Originオブジェクトをコピーしてからノートウィンドウでリンクの貼り付けでシンタックスを挿入できます。
- ノートウィンドウがレンダリングモードに切り替わると、グラフの画像ファイル(.png)が生成され、画像タグがpngパスに置き換えられます。グラフが更新されると、それに応じてノートウィンドウが更新されます。
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プレースホルダーを使用してリンクを挿入する
ノートウィンドウでは、リンクを挿入するためのプレースホルダの使用がサポートされています。これらはプレースホルダーとリンクをリストするためのHTMLという名前の特別なワークブックです。
プレースホルダ-をリストしたワークブックを開くには:
- メニューからメモ: プレースホルダーを編集を選択します。
- メニューのHTML: プレースホルダーを編集...を選択します。
ワークブックの最初の列はプレースホルダーの名前で、2番目の列のセルはリンクの内容を示しています。セルに変数とグラフを挿入し、このシンタックスを使用してノートウィンドウにプレースホルダーを挿入できます。
{{Placeholder}}
- コピーと リンクの貼り付けでこのワークシートの2列目のセルにOriginオブジェクト、文字列、および変数のリンクを追加できます。
または、
- 2列目のセルを右クリックして、グラフの挿入... または 変数の挿入...を選択してリンクを挿入します。
LaTeX式を挿入
LaTeXの式を挿入するには、
- ノートウィンドウで右クリックし、MathJaxスクリプトの挿入を選択します。
これにより、MarkdownおよびHTML構文でLaTeX表記をレンダリングする次のMathJaxスクリプトが挿入されます。
<script src="http://olab/resource/ProgramData/OriginLab/JS/MathJax/config.js" defer></script>
<script type="text/javascript" id="MathJax-script" src=
"http://olab/resource/ProgramData/OriginLab/JS/MathJax/tex-svg.js" defer></script>
LaTeX 式の挿入の例を参照するには、メモ:サンプルのロード:LaTeX Equations.html(md)メニューを選択してください。
レポートの例
メニューからメモ: サンプルのロード...を選択して、いくつかのビルドサンプルを参照できます。
ここでは、HTML、プレースホルダ付きHTML、およびMarkdownで線形フィット結果レポートを作成します。違いを比較することが出来ます。
初めに、解析を準備する必要があります。新しいプロジェクトを作成し、データ<Origin installation folder>\Samples\Curve Fitting\Sensor01.datをBook1にインポートします。ウィンドウのショートネームをSensor01に変更します。ワークシートを選択して散布図を作成します。デフォルト設定のまま、線形フィット(解析: フィット: 線形フィット)を行います。
例1: HTMLレポートを作成する
- 新しいノートウィンドウを作成して、次のシンタックスを入力します。
<html>
<head>
<style>
td {
text-align: center;
}
</style>
</head>
<body>
<h1 style="color:#4285F4">Linear Fit Report</h1>
<b>File Information:</b></br>
<table class="origin-table centered" width="400px" >
<tr>
<th>File Name</th>
<th>Fitting Equation</th>
</tr>
<tr>
<td>Sensor01</td>
<td>{{cell://[Sensor01]FitLinear1!Notes.Equation}}</td>
</tr>
</table>
</br>
<b>Fitted Parameters & Statistics:</b></br>
<table class="origin-table centered" width="700px" >
<tr>
<th>Intercept</th>
<th>Slope</th>
<th>Degrees of Freedom</th>
<th>R-Square (COD)</th>
<th>Adj.R-Square</th>
</tr>
<tr>
<td>{{cell://[Sensor01]FitLinear1!Parameters.Intercept.Value}}± {{cell://[Sensor01]FitLinear1!Parameters.Intercept.Error}}</td>
<td>{{cell://[Sensor01]FitLinear1!Parameters.Slope.Value}} ± {{cell://[Sensor01]FitLinear1!Parameters.Slope.Error}}</td>
<td>{{cell://[Sensor01]FitLinear1!RegStats.C1.DOF}}</td>
<td>{{cell://[Sensor01]FitLinear1!RegStats.C1.RSqCOD}} </td>
<td>{{cell://[Sensor01]FitLinear1!RegStats.C1.AdjRSq}}</td>
</tr>
</table>
</br>
<img alt="{{graph://Graph1}}" width=350>
</body>
</html>
- ウィンドウのタイトルを右クリックしてシンタックス: HTMLを選択します。
- ウィンドウのタイトルをもう一度右クリックしてレンダリングモードを選択します。このようなレポートが表示されます。
例2: HTMLレポートのプレースホルダー挿入リンクを使用する。
- 新しいノートウィンドウを作成して、次のシンタックスを入力します。
<html>
<head>
<style>
td {
text-align: center;
}
</style>
</head>
<body>
<h1 style="color:#4285F4">Linear Fit Report</h1>
<b>File Information:</b></br>
<table class="origin-table centered" width="400px" >
<tr>
<th>File Name</th>
<th>Fitting Equation</th>
</tr>
<tr>
<td>Sensor01</td>
<td>{{Fitting.Equation}}</td>
</tr>
</table>
</br>
<b>Fitted Parameters & Statistics:</b></br>
<table class="origin-table centered" width="700px" >
<tr>
<th>Intercept</th>
<th>Slope</th>
<th>Degrees of Freedom</th>
<th>R-Square (COD)</th>
<th>Adj.R-Square</th>
</tr>
<tr>
<td>{{Intercept}}± {{Intercept.Error}}</td>
<td>{{Slope}} ± {{Slope.Error}}</td>
<td>{{DOF}} </td>
<td>{{R-Square}} </td>
<td>{{Adj.R-Square}}</td>
</tr>
</table>
</br>
<img alt="{{FittedCurve}}" width=350>
</body>
</html>
- ノートウィンドウのタイトルを右クリックしてシンタックス: HTMLを選択します。
- ノートウィンドウのタイトルを右クリックしてプレースホルダーの編集... を選択してワークシートを開きます。
最初の列にプレースホルダー名を入力します。フィット結果のリンクをコピーして2列目に貼り付けます。
- ウィンドウのタイトルを右クリックしてレンダリングモードを選択します。例1と同じレポートを得られます。
| 例1のHTMLシンタックスと比較すると、プレースホルダーが例2のHTMLの簡略化に役立つことが分かります。
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例3: Markdownレポートを作成する
- 新しいノートウィンドウを作成して、次のシンタックスを入力します。
# Linear Fit Report
**File Information:**
|File Name|Fitting Equation|
|--|--|
|{{File.Name}}|{{Fitting.Equation}}|
**Fitted Parameters & Statistics:**
|Intercept|Slope|Degrees of Freedom|R-Square (COD)|Adj.R-Square|
|--|--|--|--|--|
|{{Intercept}}±{{Intercept.Error}}|{{Slope}} ± {{Slope.Error}}|{{DOF}} |{{R-Square}}|{{Adj.R-Square}}
<img alt="{{FittedCurve}}" width=350>
- ノートウィンドウのタイトルを右クリックしてシンタックス: Markdownを選択します。
- ノートウィンドウのタイトルを右クリックしてプレースホルダーの編集... を選択してワークシートを開きます。
最初の列にプレースホルダー名を入力します。例2-2のように、フィット結果のリンクをコピーして2列目に貼り付けます。
- ウィンドウのタイトルをもう一度右クリックしてレンダリングモードを選択します。
| 例1のHTMLシンタックスと比較すると、Markdownシンタックスは編集が簡単ですが、HTMLの特殊なスタイルはサポートしていません。
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