グラフやワークシートでデータポイントをマスクする

マスク機能は、ある一部のデータだけを解析したり、異常値を解析対象から外して解析を行なうような時に役に立ちます。データのマスク、マスク解除により、リンクされた操作の再計算が実行されます。

  • ワークシートやグラフでデータポイントをマスクすることができます。
  • グラフ内のデータをマスクすると、対応するワークシートデータでもマスクされます(デフォルトだと、赤いフォント)。
  • マスクツールバーボタンはグラフとワークシート両方で使用できます。
  • マスクツールバーボタンは、グラフ上で使用できます。
  • ワークシート上でデータを選択すると、ミニツールバーのデータをマスクするボタンが有効になります。
  • さらに、数学的な条件によってワークシートデータをマスクすることもできます。
  • Origin 2022は、ステータスバーに表示されるアクティブワークシートの統計情報にマスクされたデータ数マスクされていないデータ数を追加しました
  • Origin 2024b以降、列から他の列にマスク位置をコピーするために、右クリックしてコピー > マスクステータスのコピーメニューを利用できます。

マスクツールバー (ワークシート、グラフ)

このツールバーボタンは、マスクをかけたり、マスクをかけたデータの操作のために使用できます。一度データが選択されると、グラフも含まれることに注意してください(グラフの選択については、次のセクションのプロット操作・オブジェクト作成ツールバーボタンを参照してください)。

アクション ツールバーボタン ショートカットメニュー ノート
マスクを掛ける Button Mask Range.png マスク: 範囲のマスク 選択したデータ範囲をマスクします。マスクされたデータはグラフやワークシート上において異なる色で表示されます。
マスク取り外し Button Unmask Range.png マスク: マスク取り外し 選択したデータ範囲のマスクを取り外します。マスクを取り外したデータは解析に含まれ、通常どおりグラフやワークシートに表示されます。
マスクの逆転 Button Swap Mask.png マスク: マスクの逆転 グラフにおいて、アクティブなデータセット内のマスクされた点とマスクされていない点を入れ替えます。
マスクカラー変更 Button Change Mask Color.png マスク:次のマスクカラー グラフにおいて、マスクされたデータ範囲の表示カラーを変更します。
マスクポイントの表示/非表示 Button Hide Or Show Masked Points.png マスク: 非表示モード マスクされたポイントの表示のオンとオフを、画面上および印刷・エクスポートされたグラフにおいて切り替えます。
マスク解除 Button Disable Or Enables Masking.png マスク:マスク解除 ワークシート内のマスクされたデータすべてのマスクを解除します。オフにすると、グラフやワークシートにおいて、すべてのデータポイントが分析され、印刷およびエクスポートされたグラフに含まれます。

Origin 2022以降、ステータスバーマスクされたデータ数マスクされていないデータ数をシートに表示できます。

プロット操作・オブジェクト作成(グラフ)

Origin 2021以降、デフォルトのマスクモードに変更が加えられました。

  • デフォルトが、行番号によるマスクから矩形の範囲によるマスクに変更されました。
  • それ以外の挙動は以前と同じで、スペースキーを押してマスクモードの切り替えが可能です(次を参照)。
  • システム変数 @MTI=1(永続)を使用して、デフォルトを行番号によるマスクに戻すことができます。

グラフウィンドウをクリックして、アクティブにします。

  1. データ:データポイントのマスクを選択、または、プロット操作・オブジェクト作成ツールバー現プロットのマスクポイントボタンか全プロットのマスクポイントボタンをクリックします。
  2. 1つの点をマスクするには、その点をダブルクリックします。ポイント領域をマスクするには、スペースキーを押して、行番号矩形領域フリーハンド領域のようにマスク範囲を切り替えます(下記参照)。その後、矩形やフリーハンド領域を描いて、領域のデータをマスクします。
  3. データがグラフでマスクされたら、前述のマスクツールバーボタンを使用できます。
現プロットを対象にマスクを付加する アクティブレイヤの全てのプロットのポイントをマスク 目的
Masking Data in Graphs-3.png Masking Data in Graphs-8.png 矩形の範囲ででマスクを掛けます。矩形内のデータポイントのみマスクされます。
Masking Data in Graphs-4.png Masking Data in Graphs-9.png フリーハンドで囲んだ領域のデータポイントをマスクします。フリーハンドでドラッグして囲んだ領域内のデータポイントのみマスクされます。
Masking Data in Graphs-6.png Masking Data in Graphs-7.png 行インデックスによってデータポイントをマスクします。選択した範囲の最小、最大のインデックス番号間の全てのデータポイントがマスクされます。マスクされるデータが矩形の範囲内に入っているかどうかは関係ありません。


グラフウィンドウ上でデータポイントからマスクを外すには、

  1. プロット操作・オブジェクト作成ツールバーの現プロット上のデータマスクを外すButton Unmask On Active Plot.pngか、全プロット上のデータマスクを外すButton Unmask On All Plots.pngを選択します。
  2. スペースキーを使用し、マスクを外す領域をインデックスで指定するか、矩形オブジェクトで指定するか、フリーハンドオブジェクトで指定するかを選択できます。このツールはESCを押すかポインタ Button Pointer.pngツールをクリックするまで有効です。

マスクミニツールバーボタン(ワークシート)

ワークシートデータ(セル範囲または列全体)を選択すると、ミニツールバーのデータをマスクするボタンPopup Mask Unmask Data.pngが有効になります。ボタンをクリックすると、選択したデータに対してマスクを有効化あるいは無効化します。

条件でセルをマスクする(ワークシート)

条件によってワークシートのデータ値をマスクするツールがあります(例: <= 0 )

  1. セル範囲や列などのデータを選択し、列: 条件でセルをマスクするを選択します。これによりcolmaskダイアログが開きます。
  2. 条件を選択し、必要に応じてほかのオプションを設定して OKボタンをクリックします。