偏微分パラメータ

関数の偏微分式を指定すると、反復計算の実行時間を削減することができます。しかし、Origin Cでの関数定義は高速に処理されるので、偏微分式を使う必要はありません。

偏微分式を指定したい場合、フィットパラメータに関しては、従属変数の関数の微分式を指定する必要があります。さらに、すべてのフィットパラメータに関する偏微分式を指定する必要があります。

Origin Cで関数を定義する場合、偏微分式の変数はコードビルダで事前に定義します。それらに対する式を入力する必要があります。

例えば、関数が次の形式の場合

y=P_1+P_2x+e^{P_3x}

各パラメータの偏微分は次のようになります。

\frac{\partial y}{\partial P_1}=1
\frac{\partial y}{\partial P_2}=x
\frac{\partial y}{\partial P_3}=xe^{P_3x}

そして、Origin Cフィット関数を定義する場合、変数dy_P1, dy_P2, dy_P3が利用でき、偏微分での関数を定義できます。

y = P1 + P2 * x + exp(P3 * x);
dy_P1 = 1;
dy_P2 = x;
dy_P3 = x * exp(P3 * x);

Origin Cを使わず、LabTalkで実行形式を「Yスクリプト」にして関数を定義する場合 (微分の使用で互換性のある形式のみ)、偏微分の表記が異なります。この場合、上記の偏微分は次のようになります。

y = P1 + P2 * x + exp(P3 * x);
y'P1 = 1;
y'P2 = x;
y'P3 = x * exp(P3 * x);