2D-FFT-Filter
フィルタリングは信号データから周波数成分を選択する処理です。OriginProは2D信号(行列と画像を含む)の処理を行うために2DFFTフィルタを提供しています。フィルタはまず2次元高速フーリエ変換(2DFFT)を行い、次に周波数領域フィルタウィンドウを適用し、最後に2DIFFTを行って元の空間定義域に変換し直します。
2DFFTフィルタ関数では5つのフィルター、ローパス、ハイパス、バンドパス、バンドブロック、しきい値を利用できます。ローパスフィルターは、カットオフ周波数より大きいすべての周波数成分をブロックし、カットオフ周波数より小さい周波数のみを通します。ハイパスフィルターは、ローパスフィルターの逆なので、カットオフ周波数より小さいすべての周波数成分を除去します。バンドパスフィルターは、(低域および高域カットオフ周波数で)決められた範囲内の周波数成分を通し、バンドブロックフィルターは選択した範囲内の周波数を除去します。しきい値フィルターは振幅が下側しきい値と上側しきい値の間にある周波数成分のみを通します。
ウィンドウの種類にはButterworth, イデアル, ガウス, Blackmanの4つの選択肢があります。Butterworth ウィンドウはパスバンド内で可能な限り平坦になるような周波数を返すように設計されている周波数処理フィルタなので、最大平坦大小フィルタとも呼ばれています。Idealウィンドウは全ての条件に合致する周波数を全て通し、その条件に合わない周波数は除去します。Gaussianウィンドウはインパルス応答が2DGaussian関数になるフィルタのことです。Gaussianフィルタは入力信号をGaussian関数のコンボリューションで変更します。Blackmanウィンドウはインパルス応答が2DBlackman関数になるフィルタのことです。
また、カットオフ値は比, フーリエピクセル, 波長, Hzから選択できます。
プレビューがオンの場合、カットオフ値または直感的にはしきい値、をプレビューパネルから選択してダイアログに入力できます。例えば、フィルタの種類にハイパス、ウィンドウの種類にButterworth、次数に1、カットオフの指定にフーリエピクセルを選択してから自動プレビューのチェックをつけます。カットオフ値の編集ボックス内の値が変わったら、2DFFTフィルタで処理された画像は自動的にプレビューパネルで更新されます。
なお、2DFFTフィルタはイメージ(画像)を直接処理することはできません。新しい行列ウィンドウを作成してイメージをインポートした後に、イメージをデータに変換する必要があります。Originはイメージをデータに変換するツールを提供しています。このツールを使用するにはイメージ:変換:データに変換と操作します。
2DFFTを使うには
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