アルゴリズム(偏相関係数)

偏相関係数は、調整変数が存在するときの2つの変数間の関係を説明するために使用されます。

偏相関係数

n_y ランダム変数Yのセットと n_x 調整変数Xで、2つの変数XYを統合すると、その分散共分散行列は以下のようになります。


\begin{pmatrix}
\Sigma_{xx} & \Sigma_{xy} \\
\Sigma_{yx} & \Sigma_{yy}
\end{pmatrix}

調整変数XY変数の分散共分散行列は、以下で与えられます。


\Sigma_{y|x} = \Sigma_{yy}-\Sigma_{yx}\Sigma_{xx}^{-1}\Sigma_{xy}

偏相関係数は以下のように計算されます。


\text{diag}(\Sigma_{y|x})^{-1/2} \Sigma_{y|x} \text{diag}(\Sigma_{y|x})^{-1/2}.

偏相関係数の有意性

偏相関係数がゼロという帰無仮説の検定に、t検定を使用できます。

自由度は、

df=n-n_x-2

ここでnは、完全相関の計算における観測値の数です。欠損値のペアワイズ削除において、与えられた調整変数Xの2つの変数 Y_i, Y_j の偏相関の計算でnはXの対の中と (Y_i, Y_j), (Y_i, X), (Y_j, X) の対の中の観測値の最小の数です。

t統計量は、


t = |r| \sqrt{ \frac {df} {1-r^2} }

ここで r は偏相関係数です。

両端の有意水準レベル\text{Prob}>|t|は以下のように計算されます。


2(1 - \text{tcdf}(t, df)).

参考文献

  1. Morrison, D. F. (1976), Multivariate Statistical Methods, Second Edition, New York:McGraw-Hill.
  2. nag_partial_corr (g02byc)