行列ブックの基本操作

行列ブックはOriginのワークブックと同じデータ構造レベルに属し、どちらもウィンドウです。つまり、ワークブックと同じように行列ブックをPageオブジェクトとWindowコマンドで操作することができます。

ワークブックのような操作

行列ブックとワークブックはどちらもウィンドウで、たくさんの類似した操作方法を共有しています。LabTalkスクリプトも、同じスクリプトを使用することが良くあります。異なる部分を下記に抜粋しました。同じスクリプトを使用している場合はワークブックの基本操作を参照してください。

  1. 新しい行列ブックを作成
    Xファンクションのnewbookを使用して新しい行列ブックを作成する場合、引数matを1にする必要があります。以下は、ワークブックでの例と同様のサンプルです。
    //ロングネーム"MyMatrixBook"を持つ、新しい行列ブックを作成
    newbook mat:=1 name:=MyMatrixBook;
     
    // 3つの行列シートを持つ、新しい行列ブックを作成
    // "Images"をロングネームとショートネームとして使用
    newbook mat:=1 name:=Images sheet:=3 option:=lsname;
     
    // 非表示になっている、新しい行列部ブックを作成
    // 行列ブック名は 「myBkName$」変数内に格納される
    newbook mat:=1 hidden:=1 result:=myBkName$;
    // 行列ブック名を出力
    myBkName$ = ;
    
  2. 行列ブックを開く
    行列ブックを開くときはワークブックを開くときと同じように、doc -oコマンドを使用します。違いとしては、行列ブックを開くときの拡張子は「ogm」です。
  3. 行列ブックを保存
    Originのデータがある行列ブックを示す拡張子はogmで、データが無いテンプレートはotmです。行列ブックをogmまたはotmファイルとして保存するには、それぞれsave -iコマンドとtemplate_saveas Xファンクションを使用します。これは、ワークブックと同じですが、行列ブックは分析テンプレートとしては保存できません。
  4. 行列ブックを閉じる
    これはワークブックと同じです。win -cawin -cdコマンドを参照してください。
  5. 行列ブックを表示/非表示にする
    これはワークブックと同じです。詳細はwinコマンドの-ch, -h, -hc スイッチを確認してください
  6. 行列ブックに名前やラベルを付ける
    これはワークブックと同じです。win -rコマンドとpageオブジェクトを参照してください。
  7. 行列ブックをアクティブにする
    これはワークブックと同じです。win -aコマンドを参照してください。コマンド window -o winName {script} は、名前を付けた行列に対して指定したスクリプトを実行するのに使用できます。より詳細な説明については、スクリプトの実行の章 をご覧ください。
  8. 行列ブックを削除する
    これはワークブックと同じです。win -cコマンドを参照してください。
  9. 行列ラベルを設定/取得
    行列シートおよび行列オブジェクトSet Labelsを参照してください。

イメージサムネールの表示

イメージサムネールを表示または非表示にするにはmatrix -itコマンドを使用出来ます。

// 新規行列ブックを作成
newbook mat:=1;
// 画像をインポート
string strImg$ = system.path.program$;
strImg$ += "Samples\Image Processing and Analysis\bamboo.jpg";
impImage fname:=strImg$;

// イメージサムネールを非表示
matrix -it 0;