組み込みPython

OriginでPythonを実行

Originをインストールすると、Pythonも同時にインストールされます。インストールされたものは組み込みPythonと呼ばれ、Originの外部にインストールしたPythonのバージョンとは無関係です。組み込みPythonの現在のバージョンは、3.8.3です。

ワークシート、行列シート、グラフなどのOriginオブジェクトを操作するための、originproパッケージも事前インストールされるため、すぐに組み込みPythonから使用できるようになっています。現在のoriginproパッケージのバージョンは、1.0.6です。

Originの内部でPythonコードにアクセスする方法はいくつかあります。以下の2つのセクションで簡単なサンプルを紹介します。

コンソールでPythonコマンドを実行

OriginのPythonコンソールで、Pythonコマンドを直接実行できます。数行のコードを実行する場合に便利な方法です。

  1. メニューの接続: Pythonコンソール...を選択します。
  2. 以下より一行ごとにコピーして貼り付けた後、Enterキーを押して実行します。
import originpro as op
wks=op.new_sheet()
f=op.path('e')+r'Samples\Curve Fitting\Enzyme.dat'
wks.from_file(f)


OriginのPython環境をリセットするには

  1. ウィンドウ: スクリプトウィンドウを選択して以下のコマンドを実行します。
run -pyr;

Origin 2021b以降、インテリセンス(自動補完)はデフォルトで有効になっています。@NPYC = 0を設定することにより、インテリセンスを無効にできます。システム変数の値を変更する方法については、FAQ-708 システム変数を永続的に変更するにはにあるシステム変数の変更を参照してください。

Hello World のサンプル

Pythonコードは、外部ファイル、Originプロジェクトに添付されたファイル、列値の設定ダイアログに含まれるファイル、グラフまたはワークシートウィンドウのテキストオブジェクトに保存されたファイルといった、さまざまな場所に保存でき、アクセスできます。

この簡単なサンプルでは、.pyファイルにPythonコードを保存し、Originのスクリプトウィンドウから実行します。

  1. Originのメニューから接続:untitled.pyを開くを選びます。
  2. 右側のuntitiled.pyという名前のタブ内に、以下のコードを入力します。
    print ("Hello World!")
  3. ファイル:名前を付けて保存を選択し、ファイル名にHello と入力してファイルを保存します。
  4. Originに戻り、メニューからウィンドウ:スクリプトウィンドウを選択します。
  5. スクリプトウィンドウに、以下のコマンドを入力し、Enterキーを押して実行します。
    run -pyf "Hello.py"

スクリプトウィンドウに、"Hello World!"というメッセージが返されます(詳細はrun -pyfを参照)。

これから行うこと

Originの組み込みPythonの使用方法は、以下のページをご参照ください。