三元配置分散分析


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概要

三元配置の分散分析は、主要な影響及び、従属変数の中の3要素に対する全ての組合せ同士の相互作用を検定します。

必要なOriginのバージョン: OriginPro 2016 SR0以降

学習する項目

  1. 実際のデータで三元配置の分散分析を実行する方法
  2. 算出された結果の読み取り方

ユーザストーリー

ワールドバンクから得た公開データがいくつかあります。これには、地域(Asia/Europe/Africa, etc.), 発展途上国索引 (発展途上国/先進国)と年(2000/2005/2010)の3つの要素が含まれます。インターネットユーザーの数にこれらの3つのファクターがどのように影響してくるのか及び、グループ間の明らかな相違があるかどうかを理解したいと考えています。

三元配置の分散分析を実行

  1. メニューからヘルプ:Origin Centralを選択して、Origin Centralダイアログを開きます。左側のリストから解析サンプルを選択し、右側のサンプルドロップダウンリストから統計 - ANOVAを選択します。
  2. 表示されたリストの3つ目の項目をダブルクリックして、Three Way ANOVA(Pro)フォルダを開きます。
  3. ソースデータを含むワークシートSheet1をクリックします。
  4. 統計:ANOVA:三元配置分散分析を選択します。
  5. 開いたダイアログの入力タブで、入力データインデックスに設定します。入力データのブランチを開いて、因子A因子B因子Cデータをそれぞれ選択します。
    Three way anova 1.png
  6. モデルのタブで、全てのボックスが選択されていることを確認します。ここでは、全ての要素モデルが、三元配置の分散分析に利用されるように決定します。
    Three way anova 4.png
  7. OK をクリックして設定を適用し、ダイアログを閉じます。
  8. ANOVA3way1に移動します。主要な影響と相互作用のためのANOVA検定を含むANOVAが、全般ANOVAテーブルにはます。もし、P値が0.05よりも小さかった場合、対応するファクターにあるレベルは、明らかに異なります。テーブルの下にあるフットノートの結果を記録します。。
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    全般ANOVA テーブル上から、二元相互ファクター発展途上国索引*年は明らかに有効ではない (p-value = 0.23954)と分かります。三元相互ファクター地域*発展途上国*年は有効でありません。(p-value = 0.88834).

有効な相互作用の分析

次に、有効な交互関係を見せるファクターについて調べて行きます。

  1. ANOVA3Way1シートにある錠前マークをクリックし、パラメータを変更をコンテキストメニューから選びます。
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  2. モデルタブで、検出できなかったファクターと関係するEffect A*B 及びEffect A*B*Cのチェックボックスからチェックを外します。
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  3. 平均比較のタブを開いて、Bonferroni のチェックボックスにチェックを入れます。Bonferroniは最も一般的に利用されるボストホックテスト(多重比較の群間検定)です。これは全てのタイプIのエラーを制御します。
  4. プロット平均のタブを開いて、全ての利用可能なチェックボックスにチェックを入れます。Effect A*BEffect A*B*C はモデルに含まれていないので、利用できなくなっています。
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  5. OK をクリックして設定を適用し、ダイアログを閉じます。

結果の解釈

ANOVA3Way1 シートにある結果は、新しい計算パラメーターを使うことで更新されます。

全般ANOVA

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テーブルから、全ての残差影響は明らかに異なることが分かります。それぞれのグループ間の相違を検出するために、平均比結果とプロット平均を使うことが出来ます。

3つの主要な影響の平均比較と平均プロット

ANOVA:平均比較:Bonferroni Testと選択すると、個々の影響のための平均比較テーブルを確認出来ます。これは、グループのメンバー間のペアワイズ比較のための結果シート下側にあるプロット平均と併せて使える便利な機能です。

発展途上国と先進国とのの比較

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上の結果から、発展途上国のインターネットユーザーの数は、先進国よりもはるかに少ないことが分かります。

年での比較

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上の結果から、2000年から2010年の間ではインターネットユーザーの数が急増していることがわかります。

地域での比較

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上の結果は、

  • アフリカのインターネットユーザーは、他の国よりも明らかに少ないことを語っています。
  • 中東のインターネットユーザーは、ヨーロッパやアメリカに比べて、明らかに少ないことが分かります。
  • 他の国同士では、明らかな差はありません。

異なるグループ間の同レベル比較

相互関係の平均比較結果から、異なるグループ間のサンプルレベルを比較することが出来ます。次に、関心のある結果を素早く閲覧するための、データフィルタの使い方を紹介します。

  1. ANOVA3Way1のワークシートで、ANOVA:平均比較:Bonferroniと開きます。
  2. 相互関係の隣にある三角形のボタンをクリックして、コンテキストメニューから新しいシートとしてコピーを作成するを選択します。
    Three way anova 12.png
  3. 作成された相互関係のシートに移ります。結果のデータフィルタを適用された異なる地域の発展途上国と先進国を比較します。
    1. C列を選択し、データフィルタの追加/削除ボタンButton Add Or Remove Data Filter.pngをクリックして、データフィルタを列に追加します。
    2. 列ヘッダのフィルタアイコン Filter icon.png をクリックし、カスタムフィルタを選択します。
    3. 開いたダイアログの右下にある、詳細のチェックボックスを選択します。条件ボックスに次のスクリプトを記入します。
      col(c)$==col(f)$


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  4. 結果から次の内容が分かります。
    • 先進国及び発展途上国のインターネットユーザー数は、アフリカや中東の数と大きく異なってはいない。
    • 先進国のインターネットユーザー数は、次の4つ大陸の発展途上国より明らかに多い。
      1.アジア 2.ヨーロッパ 3.アメリカ 4.オセアニア


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