微分

内容

説明

この関数は、データセットに微分を実行します。ある点における微分は、その点とその点にもっとも近い隣接した2点間の勾配の平均を取って計算されます。欠損値がある場合無視されます。

Xデータが等間隔な場合、Savitzky-Golay を適用できますが、等間隔でない場合、この手法では信頼できる結果を得ることができません。

この関数を使用するには、

  1. データを入力した新しいワークシートを作成します。
  2. 目的の列を選択します。
  3. メニューから、解析数学:微分 を選び、differentiate ダイアログを開きます。differentiate Xファンクションが呼び出されて計算を実行します。

ダイアログオプション

再計算

分析結果の再計算を制御します。

  • なし
  • 自動
  • 手動

詳細は、以下をご覧下さい。分析結果の再計算

入力

入力データ範囲(曲線)を指定します。

範囲制御についてはこちらを確認してください:入力データを指定する

微分

微分の階数を指定します。

スムージング

スムージングの方法を指定します。

  • Savitzky-Golay スムージング
    Savitzky-Golay スムージングメソッドを使用します。
  • 多項式次数
    これはスムージングが有効なとき利用できます。Savitzky-Golayスムージング法のための多項式の次数(1から9)を指定します。
  • ウィンドウのポイント数
    これはスムージングが有効なとき利用できます。Savitzky-Golay スムージングで使用するウィンドウサイズを設定します。
出力

出力範囲を指定します。

範囲制御についてはこちらを確認してください:結果の出力

微分曲線のプロット

微分曲線をプロットするかどうかを指定します。

アルゴリズム

関数の微分は次のように定義されます。

f'(x)=\lim_{h \to 0} \frac{f(x+h)-f(x)}h

h\! が十分に小さければ、中央差分の関数式の変換を使用して微分を近似できます。

f'(x_i)\approx \frac{f(x_{i}+h)-f(x_{i}-h)}{2h}

Originは、中央差分の関数式の変換によって、離散データを扱い、 点 Pi\! とその最近傍の2点間の勾配の平均を取って、その点における微分を計算します。

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離散データポイントに適用される微分関数を記述することができます。

f'(x_i)=\frac 12\left( \frac{y_{i+1}-y_i}{x_{i+1}-x_i}+\frac{y_i-y_{i-1}}{x_i-x_{i-1}}\right)

微分の際にスムージングをするとき、等間隔の x\! に対してSavitzky-Golayメソッドを使用して微分を計算します。

まず、補間によって f(x)\! を得ます。

f(x)=a_nx^n+a_{n-1}x^{n-1}+a_{n-2}x^{n-2}+\ldots +a_0

そして、f(x)\! の微分は以下のようになります。

f^{\prime }(x)=na_nx^{n-1}+(n-1)a_{n-1}x^{n-2}+...+a_1

参考文献