複数のピークパラメータの修正、共有、境界を同時に設定

概要

ピーク分析を実行する場合、パラメータ値を修正したり、複数のピーク間でパラメータ値を共有したり、境界を指定したりすることがよくあります。データが少数のピークを持つ場合は、ピークごとにこれらの設定を実行するだけです。ただし、データが多い場合は、個別に設定すると時間がかかる場合があります。より効率的に処理するために、ピークアナライザーには、複数のピークパラメータの修正、共有、境界を同時に設定できるコンテキストメニューが用意されています。これらの設定について詳細は、Originのヘルプファイルを参照してください。

必要なOriginのバージョン: OriginPro 8.0 SR6以降

学習する項目

  • 複数のピークパラメータの共有ステータスを同時に設定する方法
  • 複数のピークパラメータの上限値を同時に設定する方法

ステップ

  1. 新しいワークブックを開き、<Originのインストールフォルダ>\Samples\Spectroscopy\Positive & Negative Peaks.dat ファイルをインポートします。
  2. 2番目の列を選択して、メインメニューで、解析:ピークと基線:ピークアナライザーを選択してピークアナライザーのダイアログを開きます。最初に表示される目的ページで、処理ピークフィットに設定します。進むボタンをクリックして、次のページに移動します。
  3. 基線モードページで、基線モード定数にし、定数グループにある平均の項目を選択します。上部パネルでピークフィットを選択して、ピークフィットページに移動します。
    PA QuickSet BaselineMode.png
  4. ピークフィットページで以下のように設定します。
    1. フィット制御ボタンをクリックして、ピークフィットパラメータダイアログを開きます。ダイアログの左下のドロップダウンリストで、フィット関数をVoigtにします。
    2. パラメータタブで、wG_1行の共有1に変更します。さらに、右クリックして、同じ"共有"を全てwGに設定するを選択します。 wGで始まる名前のパラメータが全て同じグループに設定されたのがわかります。
      Tutorial PA QuickSet 2.png
    3. wL_1 行の共有2に変更します。さらに、右クリックして、同じ"共有"を全てwLに設定するを選択します。 wLで始まる名前のパラメータが全て同じグループに設定されたのがわかります。上述の操作が終わると、パラメータタブは下図のようになります。
      PA QuickSet Parameters.png
    4. 境界タブを開きます。最初のGaussian widthの行にある、右側の< または <= セルをダブルクリックします。すると、このセルに<=が表示されます(更にもう一度ダブルクリックすると<に表示が変わります)。同じ行の上限の列に5を入力します。
    5. さらに、右クリックして、同じ"境界"を全てwLに適用するを選択します。
      Tutorial PA QuickSet 4.png
      上述の操作が終わると、境界タブは下図のようになります。
      PA QuickSet Bounds.png
  5. 収束までフィットボタンをクリックします。フィットが済んだら、OKをクリックして、ダイアログを閉じます。
  6. ピークのフィットページに戻り、完了ボタンをクリックして分析を完了します。元のワークブックの結果レポートとグラフで結果を確認できます。

FAQ-1012 ピークフィッティング時に「収束までフィット」すると「1反復」の倍数とは異なる結果が生成されるのはなぜですか?も参照してください。