高分解能電子エネルギー損失スペクトルのインセットグラフとパネルグラフ

サマリー

Originは、以下の画像のようなインセットグラフ付きパネルグラフの作図が可能です。
Energy-loss Spectra22.png

必要なOriginのバージョン: Origin 2015 SR0以降

学習する項目

このチュートリアルでは、以下の項目について説明します。

  • 複数のワークブックデータから作図のセットアップダイアログを使用してグラフを作成する
  • インセットグラフを追加する
  • スタイルフォーマットのコピーと貼り付け
  • 軸リンクのためにレイヤ管理ダイアログを使用する

ステップ

作図のセットアップダイアログを使用

このチュートリアルは、チュートリアルデータプロジェクト（<Origin EXE フォルダ>\Samples\TutorialData.opj）と関連しています。

  1. Tutorial Data.opjを開き、プロジェクトエクスプローラで、Three Panel Graph with Inset Graphs フォルダを開きます。
  2. ワークブックMeasured と Original name: BOS"をアクティブにします。
  3. ワークブック内のどの列も選択されていないことを確認し、2DグラフギャラリーツールバーのButton Line.pngボタンをクリックします。
  4. 作図のセットアップダイアログボックスが開きます。
    Energy-loss Spectra02.png

    作図のセットアップダイアログで3つのパネルを全ての表示するためにButton Expand Preview Up.pngボタンをクリックしてグラフタイプパネルを開き、再度Button Expand Preview Up.pngをクリックして利用可能なデータパネルを開きます。

    詳細な情報は作図のセットアップで作図を参照してください。
  5. 利用可能なデータのドロップダウンリストからフォルダ内のワークシートオプションを選択します。右側のパネルに現在のフォルダ内のワークブックがリストされていることを確認します。
    Energy-loss Spectra03.png
  6. ワークシートOriginal name: BOSが選択してあることを確認してください。中央のパネルで、XにA4、YにB4を割り当てます。
  7. これによりワークブックの列A4がXデータ、B4がYデータの属性に設定されます。追加を選択して、3つ目のパネルにある既存レイヤに新しい曲線を作成します。
    Energy-loss Spectra04.png
  8. 最初のパネルでワークブックMeasuredを選択します。
  9. 左側でグラフタイプは散布図にします。
  10. 2番目のパネルで、下図のようにデータを選択します。
    Energy-loss Spectra05.png
  11. 追加ボタンをクリックして3番目のパネルのレイヤに追加します。OKをクリックしてダイアログボックスを閉じます。グラフは下図のようになります。
    Energy-loss Spectra06.png
  12. ワークブックの一つをアクティブにし、これまでの操作と同じように、作図のセットアップダイアログを使用して以下の表の組み合わせのグラフを作図します。（Measuredから取得したデータのプロットタイプを散布図にすることを忘れないようにして下さい）。
Graph 2
ワークシート名 Xとして設定 Yとして設定
Original name: BOS A1 B1
Measured C D
Graph 3
ワークシート名 Xとして設定 Yとして設定
Original name: BOS A2 B2
Measured A B


インセットグラフを追加する

  1. グラフ操作ツールバーのデータ込みのインセットグラフの追加 Button Add Inset Graph With Data.pngボタンを選択し、それぞれのグラフにインセットグラフを追加します。各レイヤにインセットグラフが表示されます。これは、編集可能で、ズームしたりパンニングすることができます。
  2. 選択してドラッグし、各グラフの中央に配置します。
    Energy-loss Spectra10.png

グラフを統合する

  1. Orginメニューからグラフ操作：グラフウィンドウの統合と操作します。または、グラフ操作ツールバーのボタン Button Merge.png をクリックします。
  2. 開いたGraph Manipulation: merge_graphダイアログで、配置の設定の項目の下にある行の数を3にし、列の数を1に設定します。右のパネルでプレビューが表示されます。
  3. 元のグラフを1つの単位として扱うのチェックボックスにチェックを付け、対応するインセットグラフのリンクを保持したまま統合を行います。
  4. 軸フレームを表示を有効にしてそれぞれのグラフを囲む枠を追加します。
    Energy-loss Spectra11.png
  5. OK をクリックして、ダイアログを閉じます。

グラフの編集とフォーマットのコピー機能

  1. 最初のグラフをダブルクリックして、作図の詳細ダイアログを開きます。
  2. Button Expand Left.png ボタンをクリックし、左側パネルを開きます。レイヤ1アイコンの隣にある矢印をクイックし、ノードを開いてレイヤ1の内容を表示します。
  3. [Measured]Sheet1!E[X]...を選択し、下図のようにシンボルタブでシンボルの形状は円にし、サイズを5、色を赤にセットします。適用ボタンをクリックします。
    Energy-loss Spectra12.png
  4. [ Fitted ]Sheet1!A4[ X ],B4...を選択して、グラフの線タブを開き、色を青にします。
  5. OKをクリックしてダイアログボックスを閉じます。
  6. 次に、この色の設定を全てのグラフとインセットグラフに適用し、手動で全てのグラフの編集をしなくても良いようにします。編集したグラフをクリックして選択し、右クリックしてコンテキストメニューからフォーマットのコピー：全てのスタイルフォーマットを選択します。
    Energy-loss Spectra13.png
  7. 残りのグラフをそれぞれ右クリックし、コンテキストメニューからフォーマットの貼り付けを選びます。
    Energy-loss Spectra14.png

レイヤ管理ダイアログを使用した軸のリンクと編集

次のステップでは、軸スケールの設定と、グラフ重要な部分を表示するための軸破断の追加を行います。

  1. グラフ操作：レイヤ管理を選択します。左側にレイヤ選択というパネルのあるダイアログボックスが開きます。このパネルには、グラフ内の全6レイヤ（内3つはインセットグラフの親グラフ）がリストされます。
  2. ひとつの親グラフ軸の編集し、その編集を他の2つの親グラフのも実施するために、リンクタブで軸をリンクします。最初のレイヤはリンク不可なので、これを編集し、他のグラフをこのレイヤにリンクします。Layer3を選択し、リンクタブを開いて、下図のようにリンク先を1とし、X 軸リンクとY軸リンクを直接（1対1）にセットします。
    Energy-loss Spectra15.png
  3. 適用をクリックします。
  4. Layer5に対しても同じように設定し、適用ボタンをクリックします。
  5. OKをクリックしてダイアログボックスを閉じます。
  6. 一つ目のグラフの軸をダブルクリックして、軸ダイアログを開きます。
  7. スケールタブの水平アイコンを開き、開始と終了を-250 と1500 に変更します。主目盛の増分の値を250にセットします。
    Energy-loss Spectra07.png
  8. 軸破断タブで水平アイコンを開き、軸破断の数を1にします。
  9. 軸破断1ページを選択し、軸破断の開始と終了の値を850と1250にします。
  10. また、このページで、位置（軸の長さの％）の自動のチェックをはずし、75に設定します。
    Energy-loss Spectra08.png
  11. スケールタブの垂直アイコンをクリックします。スケールの開始を0、終了を0.22、増分を0.1に設定します。
    Energy-loss Spectra09.png
  12. OKをクリックし、変更を反映します。
  13. インセットグラフを編集するために、ズームパンツールButton Panning.pngボタンを使用してズームし、レイヤ2を表示します。マウスのホイールを使用してズームします。
    Energy-loss Spectra16.png
  14. ズームしてからプロット操作・オブジェクト作成ツールバーのポインタツールButton Pointer.pngをクリックし、ズームモードから抜けます。インセットグラフをダブルクリックして、作図の詳細ダイアログを開きます。[Measured]Sheet1!E[X]... を選択し、ドロップラインタブを開いて、垂直をチェックします。OKをクリックします。
    Energy-loss Spectra17.png
  15. 軸をダブルクリックします。
  16. 開いた軸ダイアログのX 軸のスケールタブで開始と終了を1350と1450にし、増分を50に設定します。
  17. スケールタブの垂直アイコンでは、開始と終了を0と0.03にします。軸と軸目盛タブの左アイコンを選択します。そして、主目盛と副目盛をなしに設定します。
  18. OKをクリックしてダイアログボックスを閉じます。左軸上の目盛ラベルをクリックして、Deleteキーを押してこれを削除します。他の軸ラベルにも同じ設定を行います。
  19. Ctrl+Wキーを押して、ズームアウトし、通常のグラフサイズにします。
  20. 編集したインセットグラフを選択し、右クリックしてフォーマットのコピー：すべてのスタイルフォーマットを選択します。
  21. 他の2つのインセットグラフを選択して、右クリックし、フォーマットの貼り付けを選択してドロップラインの設定を貼り付けます。
  22. 上の2ステップを繰り返します。ここではフォーマットのコピー：スケールを選択して軸の設定を適用します。

タイトル、凡例、テキストオブジェクトの追加

  1. グラフウィンドウの左上にあるレイヤアイコンの最初のアイコンをクリックして最初のレイヤをアクティブにします。グラフ上で右クリックし、レイヤタイトルの追加/編集を選択します。テキストボックスにWurtzite GaNと入力し、フォントサイズと種類等を必要に応じて変更しドラッグして位置を変します。
    Energy-loss Spectra18.png
  2. 2つ目と3つ目の凡例オブジェクトを選択して、Deleteキーを押します。
  3. 残りの凡例を選択し、右クリックして、オブジェクトの表示属性を選びます。オブジェクトプロパティダイアログのテキストタブで、%(1) の部分をFittedにし、%(2) の部分をMeasuredに変更します。両方を同じ行にします。フォントサイズを適宜に設定します。枠 タブに移動し、枠 を なしに変更します。OKをクリックしてから、凡例オブジェクトをラッグして位置を変更します。
    Energy-loss Spectra19.png
  4. 最初と3つ目のY軸を削除します。2つ目のY軸タイトル上でダブルクリックし、Intensity [arb. units]と入力します。同じようにひとつのX軸タイトルに対して行い、Energy Loss [cm-1]というラベルにします。
  5. グラフ上で右クリックしてテキストの追加を選択するか、Button Text Tool.pngボタンをクリックします。以下のようにテキストを追加します。Button Subscript.pngボタンを使用して下付き文字を入力します。
    Energy-loss Spectra20.png
  6. それぞれのインセットグラフを選択し、必要に応じてサイズと位置を変更します。Button Arrow Tool.pngボタンを使用して、矢印を作成し、印セットグラフ上に配置します。
    Energy-loss Spectra21.png
  7. 最終的に、下図のようなグラフになります。
    Energy-loss Spectra22.png
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