Xファンクションの紹介

サマリー

Xファンクションは、Originツールを構築するフレームワークを用意し、構造化プログラミング環境を提供します。単純なGetNダイアログボックスとは異なり、Xファンクションを使って作成するツールは、実際のデータ処理コードにフォーカスしており、ユーザインターフェースのコードで悩む必要はありません。

Origin8のほとんどのダイアログや関数はXファンクションでできており、その多くはメニューとコマンドラインの両方から実行することができます。Xファンクションを実行する柔軟性により、魅力のあるアプローチでOriginのカスタマイズを行うことができます。

必要なOriginのバージョン:Origin 8.0 SR0

学習する項目

  • Xファンクションを作成する
  • Xファンクションをスクリプトからアクセス可能にする
  • Xファンクションをダイアログモードで使用する

X-Functionを作成する

  1. ツール:Xファンクション・ビルダを選択、またはF10を押して、Xファンクション・ビルダダイアログを開きます。
  2. 最初の変数の名前ラベルデータix, Source, <active>にセットします。
  3. リストパネルを右クリックし、コンテキストメニューから変数の追加を選択します。
  4. 2番目の変数の名前ラベル入力/出力、データをox, Destination, Output, <new>にセットします。
  5. ファイル:保存を選択し、"vcopy"として保存します。
    Image:Vcopy.png
  6. Image:Button_Code_Builder.pngをクリックしてコードビルダを開きます。
  7. コードビルダでvcopy関数に次のコードを追加します。
void vcopy(const vector& ix, vector& ox)
{
 
        if (!ix || !ox)
            XF_THROW(CER_NO_DATA);
 
        ox = ix;   
 
}

Xファンクションをスクリプトからアクセス可能にする

  1. コードビルダダイアログに戻るボタンをクリックします。
  2. Xファンクション・ビルダで、変更を保存します。 Image:Button_Save_Project.png
  3. クリックしてXファンクションのツリービューを開きます。 Image:TreeView.png
  4. 使用のコンテクストブランチを開きます。Labtalk チェックボックスが選択されていることを確認します。
    Image:Vcopy lt.png
  5. Xファンクションを保存し、Xファンクション・ビルダダイアログを閉じます。
  6. アクティブワークシートの列Aに行番号を入力します。(列Aを選択してから右クリックを行い、列値の一律設定:行番号を選択します。)
  7. コマンドウィンドウで次のスクリプトを入力すると、列Aを列Bにコピーします。
    vcopy col(a) col(b)

Xファンクションのダイアログモード

  1. Xファンクション・ビルダダイアログを開き、ツリービューでVCOPY.OXFを開きます。
  2. 使用のコンテクストブランチを開きます。
  3. メニューブランチを開き、自動GetNダイアログ単純なGetNBoxを選択します。
    Image:Vcopy smpdlg.png
  4. Xファンクションを保存し、Xファンクション・ビルダダイアログを閉じます。
  5. コマンドウィンドウに次のスクリプトを入力し、VCOPY.OXFのダイアログを開きます。
    vcopy -d
    Image:Vcopy dlg.png