Origin C関数にアクセスする前に、コードビルダでコンパイルしてリンク(ビルド)する必要があります。
エラー無く関数をコンパイルリンクしたら、自動的にロードされ、現在のOriginセッションでアクセスできます。以降のOriginセッションで関数にアクセスするには、再ロードし、リンクする必要があります。この処理は素早く、自動化することができます。
この章では、Origin Cのソースファイルとプリプロセスファイルを手動または自動でビルドする方法について説明します。
Origin Cのソースファイルまたはプリプロセスファイルで定義した関数を作成するため、以下のステップを行う必要があります。
すべてのファイルをコンパイルし、リンクする処理はビルドとして扱われます。
ソースファイルまたはプリプロセスファイルをコンパイルリンクする前に、ファイルは、コードビルダワークスペースフォルダであるProject, User, System, Temporaryの内の1つに追加する必要があります。 すべてのソースファイルは、最初に作成されるか、Userフォルダにロードされます。
ファイルをワークスペースに追加した後、 (コンパイルボタンをクリックして)コンパイルし、オブジェクトファイルを生成する必要があります。オブジェクトファイルは、ソースファイルまたはプリプロセスファイルと同じ名前で、OCB という拡張子を持ちます。Origin8.1以降、オブジェクトファイルは、アプリケーションデータフォルダに保存されます。古いバージョンでは、ファイルは User Files\OCTemp フォルダに保存されます。
アクティブなファイルとすべての関連ファイルをビルドするには、ビルド ボタンを選択するか、すべてをリビルド ボタンを選択し、ワークスペース内のすべてのファイルをビルドします。作成したオブジェクトファイルは、自動的にメモリにロードされ、リンクされ、ファイルに定義した関数はOriginの中で実行可能になります。
オブジェクトファイルが生成されると、その後のビルド処理がより高速になります。ソースファイルとプリプロセスファイルに変更が無ければ、コードビルダはオブジェクトファイルを直接ロードし、リンクしますが、ファイルをリビルドしません。
ビルド:与えられたフォルダがコードビルダでアクティブフォルダで、ビルドツールバーボタン がクリックされると、そのフォルダ内のすべてのファイルがコンパイルリンクされます。
すべてをビルド:コードビルダのすべてをリビルドボタンがクリックされると、コードビルダのすべて のフォルダ内のファイルがコンパイルリンクされます。
最初に、すべてのOrigin CソースファイルまたはプリプロセスファイルがUserフォルダ内で作成され、開かれます。そして、上記のようにOrigin Cソースファイルを手動でビルドします。 しかし、ビルド処理を自動化するとメリットがあります。これは、コードビルダのフォルダ構造を使用することで行なったり、機能的に少しの違いがあったり、起動時のビルドオプションを利用して、行うことができます。
コードビルダのProjectフォルダにファイルを追加すると、関連のOriginプロジェクトが開いたときに、自動的にビルドされます。
次の方法で、Projectフォルダにファイルを追加できます。
以前は、コードビルダのSystemフォルダを右クリックしてファイルを追加できました。Origin 2015以降、このフォルダにユーザーファイルを追加することはできません。Originの起動時に自動的にファイルをコンパイルリンクさせるには、これらのファイルをUser [Autoload] fフォルダに追加する必要があります。
User [AutoLoad]フォルダにファイルを追加するには次のようにします。
Note: User [AutoLoad]フォルダにファイルを追加すると、[OriginCAuto]というセクションがUser Files フォルダのOrigin.iniファイルに追加されます。User [AutoLoad]からファイルを同時に削除し、Origin.iniから追加された[OriginCAuto]を削除するには、次の LabTalkコマンドを実行します。
run -cra // システムフォルダファイルには影響しません |
起動時にビルドオプションは、Origin起動時に直前に開いたコードビルダワークスペースをビルドします。
Originが起動したときに、Origin CワークスペースのSystemフォルダの内容を確認し、変更が見つかったら、コンパイルリンクしようとします。 また、起動にビルドオプションを有効にして、ユーザフォルダ内のファイルにこの手順を行うことができます。
次回Originを起動すると、Userフォルダ内のファイルがチェックされ、変更があったファイルをコンパイルリンクします。
次の操作方法で、起動時にOrigin Cソースファイルをロードし、コンパイルするために Origin.ini ファイルを編集します。
run.LoadOC(Originlab\AscImpOptions, 16);OEvents.ogsをユーザーファイルフォルダ(編集したOrigin.iniファイルと同じ場所)に保存し、エディタを閉じます。
または、ワークスペースのUser [AutoLoad]フォルダを使用してください。フォルダに追加されたファイルは、Originの起動時に自動的にロードされます(上記参照)。
LabTalkスクリプトでOrigin Cを呼び出したい場合、ソースファイルのコンパイルとリンクが完了していることを確認する必要があります。その後、LabTalkコマンド Run.LoadOC を使用して、特定のソースファイルをコンパイルし、リンクします。例えば
if(run.LoadOC(OriginLab\dragNdrop.c, 16) != 0) { type "Failed to load dragNdrop.c!"; return 0; }
コードビルダでソースファイルをコンパイルリンクするとき、コンパイルおよびリンクの結果はコードビルダの出力ウィンドウに表示されます。
コンパイルリンクが問題なく行われた場合、出力ウィンドウにはソースファイルがコンパイルされたことが表示されます。 完了! と表示され、問題がなかったことが分かります。
コンパイルリンク中にエラーが発生したら、出力ウィンドウには、ファイル名、行番号、エラーが発生したことが表示されます。 出力ウィンドウ内のエラー行をダブルクリックすると、ソースファイルをアクティブにし、エラーを含むコード行にカーソルを移動します。