Origin 2018以降、Originはワークシートのデータセルとユーザ定義の列ラベルセルの両方でセル式をサポートしています。
Excel と同様の表記法で列とセルを参照できるようにするには、スプレッドシートセル表記(SCN)を有効にする必要があります。
列 | セル | 範囲 | ラベル行 |
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このサンプルは相対参照のみを示しています。絶対参照の場合は、列または行部分の前に $ を追加します。下の式を行または列方向に拡張セクションを参照してください。
Origin | Excel | 説明 |
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=B1 - C1 | =B1-C1 | B列1行目とC列1行目の差を返します。 |
=B - B0 | N/A | B列の現在の行と B 列の最終行の差を返します。 |
=B1-mean(B) | =B1-average(B:B) | B1とB列の平均の差 |
=mean(This) | NA | 現在の列の平均を返します |
=B1$ + C1$ | =B1 & C1 | B1とC1の文字列を連結します。 |
=IF(A1<98.6, A1-98.6, NA()) | =IF(A1<98.6, A1-98.6, NA()) | A1<=98.6ならA1-98.6を返し、そうでなければ欠損値を返します。 (LabTalk Utility FunctionNa()をご覧ください。) |
=col(A)[D1]*A1 | N/A | 列Aのユーザパラメータ1の値に、A列1行目の値を乗算 |
=lookup(This[element]$, [book1]1!1, [book1]1!2)$ | N/A | 列内のelement列ラベルの値を検索し、見つかった要素と同じインデックスを持つ別の列の値を返します。(ユーザパラメータ行セクションの動画を参照してください) |
=page.v1*B1 | N/A | システム変数v1(ページに格納されている)の値にB列1行目の値を掛けた値 |
=A1-page.info.File1.Info.FileDate | N/A | A1 - ページに保存されているインポートされたファイルのファイル日付情報を差し引いたもので、A1も日付であると仮定します。 |
=date(A1, "dd.MM.yyyy HH:mm:ss.##") | -- † | 指定された日時形式のA1のユリウス日の値。OriginとExcelの動作の違いに注意してください。 |
=total(A[1:3]) | =SUM(A1:A3) | A1 から A3の合計。 |
=Total(wcol(j-1)[1:3]) | N/A | 現在の列のすぐ左における1~3行の合計。 |
=total(Sheet2!A1:J10)+total(Sheet1!A1:J10) | =SUM(Sheet2!A1:J10)+SUM(Sheet1!A1:J10) | sheet1とsheet2の両方のA1からJ10の合計 |
=Sheet2!B1 - Sheet3!B1 | =Sheet2!B1 - Sheet3!B1 | 2シートのB1の差 |
=[Book2]Sheet1!A1 - [Book3]Sheet1!A1 | =[Book2]Sheet1!A1 - [Book3]Sheet1!A1 | 異なるブックにあるA1の差 |
=[Book2]Sheet1!col(A)[1] - [Book3]Sheet1!col(A)[1] | N/A | 古いcol(name)[row]構文を使用した異なるBookのA1の差 |
=[Book1]Sheet1!col(A)[1] + StartTime | N/A | 名前付き範囲「StartTime」の値をBook1のSheet1のA1の値に加算します。 |
=text(mean(B1:B10),".2")+" ± "+text(stddev(B1:B10),".4") | =(TEXT(AVERAGE(B1:B10),"0.00") & " ± " & TEXT(STDEV(B1:B10),"0.0000")) | 範囲の平均と標準偏差を計算し、指定された小数点以下の桁数に丸めてテキストに変換します。文字列「±」(たとえば0.56 ± 0.2740)を挿入して連結します。 |
数式が含まれるセルを選択し、その右下角にマウスを置き、カーソルが + になったら、下、横、斜めにドラッグします。
数式内の列と行の参照は相対的に拡張されます。
絶対参照をする部分の前に $ を置きます。例えば、行部分を固定するには、B$1のように行部分の前に $ を追加します。列とセルの両方を固定するには、$B$1のように列部分と行部分の両方の前に $文字を置きます。
+のダブルクリックもサポートされています。データ領域の場合、列の一番下まで自動入力されます。ラベル領域の場合、行の一番端まで自動入力されます。
角括弧内の行参照(例:sum(A)[1]やA[1])の場合、ドラッグするときにCtrlキーを押して相対参照を維持します。
Originは、数式を拡張する際の相対シート参照をサポートしていません。 例えば、全てのSensorシートのB1セルを新しいシートに配置するにはどうすればよいでしょうか。ユーザは =Sensor01!B$1または=1!B$1を入力して数式をドラッグし、=Sensor02!B$1, =Sensor03!B$1, ...もしくは=2!B$1, =3!B$1, ....を得ることができると期待します。
回避策:
==構文は、ブック、シート、列、行の部分を連結して完全なセル参照を形成することもできます。
次の例では、ブックのショートネームを列Aに配置し、セル数式を使用して列Bに各ブックのB2値を入力する方法が示されています。
B1セルでは、=="["+A1$+"]"+"Sheet1!B2"と入力します。B1セルの右下部分を12行目までクリック&ドラッグして、12個のブックのB2の値を入力します。
セル数式を使用する場合の既知の問題をいくつか示します。
Origin2021で導入された 表示:数式バー は、Excelのようにセルまたは列の数式/式を入力・表示できます。セル式を入力するために数式バーを使用する必要はありませんが、次のような利点があります。
Note:フォントサイズを変更するには、 システム変数 @FBFS の値を変更します(デフォルトでは「130」です)。
Origin 2019では、列ラベル行の先頭を右クリックして、ユーザパラメータに指定した行全体に対してユーザパラメータの追加と式の定義を行います。これは、ワークシートの数値の各列について統計値(平均、標準偏差など)を計算するのに役立ちます。
セル式はプレースホルダー 「This」をワイルドカードとして、ワークシート内のそれぞれの列を参照することができます。(次のセクションを参照してください。)
セル式を作成すると、ユーザパラメータ列の先頭を右クリックして、ショートカットメニューで編集を選び、名前と数式を編集します。ユーザパラメータ行のセルをダブルクリックして、数式を直接編集することもできます。
ミニツールバーのユーザパラメータに適用ボタンを使用して、式で定義されたユーザパラメータ行を複数のワークシートにコピーできます。詳細は、こちらをご覧下さい |
ワークシートのセル式を有効または無効にします。 1=有効、0=無効
"=total(A1:A10)" or "=total(A1:C1)"" のようなコロン文字 ":"を組み込んだExcelスタイルのマルチセル参照の使用を制御します。
1=有効、0=無効
Note: "=total(A[1:10]) などの Origin形式の参照は影響を受けません。ただし、この表記では複数列のサポートはありません。複数列の範囲指定では、Excel式の表記法 (例: 「=total(A1:D10)」) を使用する必要があります。
列の数式 (値の設定) およびセルの数式でのオートコンプリートのサポートを制御します。
0 - 両方を無効にする、1 - セル式を有効にする、2 - 列式を有効にする、3 - 両方を有効にする