ワークシートヘッダ行に表示するサポートデータ


Originワークシートヘッダ部分には、ロングネームに加え データセットに関連する他のサポート情報を表示できます。デフォルトで、Originと一緒に出力されるワークブックテンプレートは、行ヘッダにロングネーム単位コメントF(x) のみを表示しています。

Displaying Supporting Data in Worksheet header Rows.png

例えば、ヘッダ情報が事前に定義されているファイルをインポートする場合、インポートファイルに事前に定義すれば、これらのワークシート行ヘッダやサポート情報を自動的に表示できます。これらのヘッダ行に含まれる情報は、グラフ作成やデータ分析操作で利用できます。

しかし、ヘッダ行を表示して利用するには、ヘッダ行のセルをダブルクリックして、手動で直接セル内容を編集する必要があります。これら列ヘッダのデータは、必ず必要なデータということではありません。ファイルインポート操作で抽出しなくても問題ありませんし、拡張されたワークシートやプロット操作で使用する必要はありません。 これらのヘッダ行にあるテキストや数値データは、データ行のテキストや数値データと同じように、 スタイル書式 ツールバーボタンを使ってフォーマットすることができます。

目次

ワークシート列ロングネームについての情報は、Originワークシート列の命名規則をご覧下さい。

また、列にデータを埋める簡単な方法を確認してください。

Note: このページで紹介している機能は、ユーザが作成するLabTalkスクリプトで利用可能です。 詳細は、こちらをご覧ください: 列ラベル行に表示される情報

列ラベル行に表示する情報

ワークシートテンプレートの初期設定では、次の4つの列ラベル行が表示されます。ロングネーム単位コメント 及び F(x)= (列の式)これらの列ラベル行は、ワークシートに列の情報を必要性に応じて表示したり、非表示にしたりできます。

列ラベル行の操作には次の2つの方法があります:

Displaying Supporting Data in Worksheet header Rows-02.png
Edit column label rows5.png

列の式参照線などで使用する名前付き範囲として、任意の列ラベル行のセルを定義できます。

ラベル行のセルにノートを挿入

任意のラベル行セルにポップアップするノートを挿入することができます。例として、コメントセルにポップアップノートを追加することで、コメントセルの縦方向のスペースを使って全体を表示することなく、コメントを拡張することができます。

OH insert note to header.png
  1. ヘッダ行のセルをクリックします。
  2. ミニツールバーのボタンノートを挿入をクリックします。
UG open in notes window.png
Cell Notes Column List View.png

@@@NotesN”シンタックスを使うことでグラフやレイアウトページにノートコンテンツを追加することができます。

単位

単位行は、ワークシートデータ列の単位を保存します。 Originは、この情報を使ってグラフに注釈を付けることができます。 例えば、ロングネーム単位 が指定されていると、自動的に2Dグラフの X および Y 軸のラベルとして使われます。

Displaying Supporting Data in Worksheet header Rows-3.png

別の利用法としては、グラフの凡例の中にロングネームと単位を使用することもできます。

インポート後、単位がロングネームに含まれている場合は、(1)ロングネームラベル行を選択し、(2)表示されるミニツールバーで、ロングネームから単位を抽出...ボタンPopup Extract Units.pngをクリックします。単位をロングネームに含んだまま、単位を単位ラベル行にコピーする場合は、ソースから削除するをオフにします。

コメント

各ワークシート列には、1つ以上のコメント行を持たせることができます。 各行の行末でCTRL + ENTERキーを押して改行すると、コメント行に複数行入力できます。 事前に複数行を定義したファイルをインポートする場合、これらはコメント行に保持されます。

F(x)=

F(x)= ヘッダ行は次を表示します。


セルへの直接入力はオン(初期設定)とオフを切り替えられます。F(x)= への直接入力をオフにするには、

  1. 値の設定 を開きます(列を選択して、列:列値の設定を選択)。
  2. オプション メニューをクリックします。
  3. 式セルを直接編集 のチェックを外します。


列の式の作成についての詳細は、値の設定:クイックスタート または 値の設定:オプションメニュー をご覧ください。

  • F(x)=行の表示/非表示切り替えには「CTRL + SHIFT + U」のショートカットが便利です。対応するショートカットキーを使って、この行の表示/非表示を切り替えることが出来ます。詳しくは このセクション をご覧ください。
  • F(x)= 行のデフォルトの再計算モード自動です。システム変数@AUFLで変更可能です。

「F(x)= 数式」の作成

以下の3つの方法で、F(x)=のセルに数式を入力します。

列の数式/セル式/F(x)=のオートコンプリートを無効にできます

  1. メニューの環境設定: システム変数をクリックします。
  2. 空の変数セルに、FACと入力します。
  3. セルに次のいずれかを入力します(値は加算されます):0 =オートコンプリートをオフにする、1 =セルの数式とF(x)=ラベル行を有効にする、2 =列式を有効にする、3(デフォルト)=セルの数式/F(x)=および列式を有効にする
  4. OKをクリックしてダイアログを閉じます。

列ショートネームを含む数式をシフトで自動入力するには、Ctrl キーを押しながら数式セルの右下の角をドラッグします。
オートフィルの詳細は、このページをご覧ください。

F(x)= ショートカットメニューコマンド

直接編集を可能にするには、F(x) のセルで右クリックし、次を使って、セルに情報を入力します。

コピー/貼り付け

列の式をクリップボードにコピー、またはクリップボードから張り付けます。Note: (値の設定) 実行前の処理スクリプトボックス の内容は含まれません。

ロード/名前を付けて保存

事前保存した列式をロード、または現在の列式を保存します。(値の設定)実行前の処理スクリプトPython関数タブの内容は含まれます。

ダイアログを開く

詳細オプションの利用のために、値の設定ダイアログを開きます。

セルを選択し、メインメニューから列:ユーザー式入力を選択して、列ラベル行のF(x)= セルに数式を直接ロードすることもできます。

F(x)= ショートカットメニューコマンドでPython関数を呼び出す

列の数式でPython関数を呼び出す際、追加でPythonファイルを開くショートカットメニューコマンドが表示されます。

Pythonファイルを開く

現在のPython関数をコードビルダIDEで開きます。

上記の条件を満たすF(x)=セルを選択すると、ステータスバーに現在の作業ディレクトリとファイルへのパスが表示されます。

Python status bar path.png

カテゴリー

カテゴリー 列ラベル行はカテゴリーデータを含むワークシート列が設定されているときに表示されます。(列を選択して右クリックし、カテゴリーとして設定 を選択します)セルの内容は、(a) データが並べ替えされているかどうか(<自動>が選ばれているか) (b) カテゴリーのリストがスペースで分けられていることを表示します。

Categories-list.png
  1. カテゴリーとして列を設定またはクリア
  2. カテゴリーのコピー(カテゴリーとして列を設定するのを含む)
  3. カテゴリーのペースト(カテゴリーとして列を設定することを含む)
  4. <自動> (並べ替え情報とリストから直接生成するカテゴリーの表示) 、またはスペースで分けられたカテゴリー(直接的な更新は含まない)に設定します。
  5. カテゴリーを事前に保存(初期設定パスは、User Files\カテゴリフォルダです)
  6. カテゴリーをファイルに保存
  7. プロパティを選択し、カテゴリーダイアログを開きます。

カテゴリーデータのプロットのグラフ凡例の作成及び編集に関する情報は、カテゴリーデータの凡例 をご参照ください。

パラメータ

パラメータ 行は、温度、圧力、湿度、波長などのデータの表示サポートに利用されますが、これらのビルトインパラメーターは名前を変更することが出来ないため、ユーザ定義パラメータ で探すのが最適です。

ワークシートパラメータがOriginグラフにどのように取り入れられるかについてのサンプルは、ウォータフォルグラフのカスタマイズをご覧下さい。

ワークシートに手動で1つのパラメータを追加するには:

  1. 列ラベル行を右クリックしてコンテキストメニューで列ラベル行を編集するを選択すると、列ラベルの行ダイアログが開きます。
  2. ラベルParameter#表示チェックボックスをオンにし、[OK]ボタンをクリックして、パラメータを列ラベル行としてワークシートに追加します。
  3. 追加したばかりのパラメータ行見出しをダブルクリックして、ユーザパラメータに移動ダイアログを開き、パラメータ名を変更してユーザパラメータとして設定します。

サンプリング間隔

ファイルサイズやデータファイル--特に等間隔で収集されたデータ--を少なくするために、独立変数(X列)を除外することができます。 この場合、サンプリング間隔の行がサンプリング間隔(X)を表示します。 OriginワークスペースにWAVファイルをドラッグ&ドロップして、簡単なデモを見ることができます。

Displaying Supporting Data in Worksheet header Rows-4.png

スパークライン

スパークラインはワークシートのY列に含まれる一連のデータセットの傾向を素早く表示します。


ワークシートにスパークラインを表示するには:

  1. メインメニューから、列:スパークラインの追加を選択します。
  2. 開いた小さなダイアログで、スパークラインの設定を行います。
  3. OKをクリックするとラベル行にスパークラインが追加されます。


実際、各スパークラインオブジェクトは、編集可能な埋め込まれたグラフであり、これはワークシートデータの各列の上部にあるスパークラインオブジェクトをダブルクリックして開くことができます。 グラフに編集を行うと、完全な表示ではありませんが、埋め込みオブジェクトに保存されます。スパークラインをホバーすると拡大されたスパークラインが表示されます。

Sparklines popup.png

スパークラインが大量にあると、Origin の動作が遅くなる可能性があります。プロジェクトの動作が遅い原因がスパークラインの表示である可能性がある場合、システム変数@SPKを使用してスパークラインの作成を止め、プロジェクト内の既存のスパークラインを非表示にできます。また、delete -spkで現在のプロジェクトからスパークラインを削減可能です。

ユーザ定義パラメータ

ユーザ定義パラメータはいくつでも追加することが出来、名前も自由につけられます。

ユーザ定義のパラメータをワークシートに追加するには

  1. どの列ラベル行でも良いので右クリックし、ユーザパラメータの追加をコンテキストメニューから選択します。

または

  1. ワークシートをアクティブにして、メニューからフォーマット:ワークシート表示属性を選択します。ワークシートプロパティダイアログボックスが開きます。
  2. 列ラベル行の編集ボタンをクリックして、列ラベルの行ダイアログボックスを開きます。
  3. ラベルの下の空白の部分を右クリックして、ショートカットメニューから「ユーザ定義パラメータの追加」を選択します。
    Displaying Supporting Data in Worksheet header Rows-6.png
  4. ラベルを編集するには、「UserDefined」と書かれた部分をダブルクリックします。
  5. 表示ボックスを使って、どのラベルを表示または非表示にするのかを制御します。
  6. 下図のように、グリッドセルをラベル列の左側までドラッグし、ワークシートヘッダ行のラベルの順序を再配置します。
    Displaying Supporting Data in Worksheet header Rows-7.png

データファイルにヘッダ内のメタデータが含まれていて、Originのインポートウィザードを使用してパラメータを事前に定義している場合は、ユーザ定義パラメータ行をデータインポート時に作成することもできます。

ユーザ定義パラメータのフォーマット

すべてのワークシートの列ラベル・行データは、データが数字で表示されていても、文字列形式で保存されています。ユーザ定義パラメータ行では、見かけが数値のデータ(例えば、ユリウス日の値が"2458395」場合)にも対応しています。他の列ラベルではこのようなフォーマットができません。

  1. 行のヘッダーを右クリックします。
  2. ショートカットメニューでは、ユーザ定義スタイルを設定する.を選びます。ワークシートプロパティのダイアログが開きます。
  3. フォーマットタブをクリックし、フォーマット表示のドロップダウンリストで設定します。
Format worksheet header param rows.png

ユーザ定義パラメータ追加時の数式を定義

ワークシートには、列の平均・標準偏差などの統計値を計算するための、ユーザパラメータ行を特別に追加することができます。

  1. 列ラベル行のヘッダを右クリックして、ショートカットメニューからユーザパラメータの追加を選択します。
  2. ユーザパラメータの追加ダイアログで、作成するユーザ定義行の名前を入力し、フライアウトメニューから共通の統計値のリストをクリックします。統計値はワークシートのデータが入力された列ごとに計算されます。
    User parameter define formula.png
  3. ユーザパラメータ行の名前または数式を変更するには、ユーザパラメータ行のヘッダを右クリックして、ショートカットメニューから編集を選択します。

上記の手順では、すべてのワークシート列に数式が自動的に拡張されます。しかし、セルの下部右隅にマウスオーバーして、"+”アイコンをダブルクリックして、ラベル行数式を数式を含むセルの右側にあるすべてのセルに拡張することもできます。

Column label row extend formula.png

列ラベル行のショートカットメニュー

列ラベル行を右クリックするとワークシートヘッダを編集するコンテキストメニューを開きます。

ユーザパラメータの挿入

右クリックしたメニューから、挿入:ユーザパラメーター を選択し、現在の列ラベル行にパラメーターまたはユーザパラメーターを挿入します。

列ラベル行の表示/非表示

行を非表示にするには、列ラベル行の上で右クリックし、非表示 または削除と非表示 を選択します。削除と非表示 を選ぶと、現在のラベル行にある情報は消去され、行全体も隠されます。

Displaying Supporting Data in Worksheet header Rows 09.png

隠された列ラベル行を表示するには、表示 ショートカットメニューまたは、列ラベル行 ダイアログに移動して行えます。詳細はこのセクション をご覧下さい。

行ラベルの名前を変更

デフォルトで表示される列ラベル行、ロングネーム単位コメント、およびF(x)=は、名前を変更できません。また、パラメータ行も変更できません。行見出しをダブルクリックすると(または見出しを右クリックして編集...コンテキストメニューを選択)、新ユーザーパラメータに移動ダイアログがポップアップ表示され、行ラベルの名前を変更できますが、ユーザーパラメータに変換されます。 既存のユーザーパラメータの行ラベルの名前を変更するには

  1. 行ヘッダをダブルクリックして編集ダイアログを開きます。
  2. 必要に応じて、名前 ボックスに新しい名前を入力し、数式 ボックスに式を有効にして入力します。
  3. OK をクリックしてダイアログを閉じます。

列ラベル行の編集

列ラベル行を右クリックしてコンテキストメニューで列ラベル行を編集を選択すると、列ラベルの行ダイアログが開きます。このダイアログでは、列ラベルの非表示/表示、ラベル行の順序を変更、ユーザ定義パラメータを追加、各ラベル行の高さを指定できます。

列ラベル行の移動

列ラベル行を移動するには

  1. 列ラベル行上で右クリックし、列ラベル行の移動を選択して上へ/下へ/上に/下に移動を選択します。

または、

  1. 列ラベル行をクリックし、ミニツールバーからPopup Move Row Up.pngまたはPopup Move Row Down.pngボタンをクリックします。

Displaying Supporting Data in Worksheet header Rows 10.png

他の行をラベル行としてセット

1つ以上の行(列ラベル行またはデータ行)を3つの標準列ヘッダ(ロングネーム、ショートネーム、単位)、システムパラメータ、ユーザ定義パラメータに設定したい場合、右クリックしてロングネーム/ショートネーム/単位/コメント/パラメータ/ユーザパラメータに設定をコンテキストメニューから選びます。

ラベル行に行を追加

列ロングネームまたはコメントに1行以上を追加するには以下の操作を行います。

  1. 1つ以上の行(列ラベル行または行番号)を右クリックして、コメント/ロングネームの追加をコンテキストメニューから選択します。
    Displaying Supporting Data in Worksheet header Rows 08.png

スタイルの設定

ラベル行のテキストスタイルを変更するには、1つの列ラベル行を右クリックして、ユーザ定義の書式設定にカーソルを合わせます。そしてラベル行で使用するテキストを リッチテキストテキストの折り返し浮動に設定できます。詳細をクリックすると、直接ワークシートプロパティの列のデータ型タブが開いた状態で開きます。

列ラベル行のコピーと貼り付け

選択したデータとともに列ラベル行メタデータをコピーするには、右クリックしてコピー(ラベル行を含む)を選択します。非連続な列選択とワークシートのサブレンジ選択がサポートされています。