表スタイルテンプレートと表中の値の編集

グラフウィンドウからフィットするとき、結果テーブルを元のグラフに貼り付けるかどうかを決めるだけでなく、「表スタイルテンプレート」でワークシートテンプレートを指定して表のフォーマットを編集したり、「表中の値」でINIファイルを指定してテーブルの内容を編集することができます。

目次

  1. 1 表スタイルテンプレート
  2. 2 表中の値
    1. 2.1 表ダイアログの値
    2. 2.2 INIファイルを編集して、表中の値をカスタマイズ
      1. 2.2.1 レポートツリーの値を示す方法
      2. 2.2.2 ノード項目名
      3. 2.2.3 INIファイルの作成
      4. 2.2.4 サンプル

表スタイルテンプレート

レポートテーブルは組込のワークブックテンプレートで作成されます。通常のワークシートの操作と同様に、フォント、背景、色などのワークシートスタイルをカスタマイズできます。このワークシートをテンプレートして保存し、表作成編集ボックスでテンプレートを指定できます。

例:

  1. \Samples\Curve Fitting\Linear Fit.datファイルをインポートした後、B列にを選択して、散布図を作成します。
  2. グラフをアクティブにして、解析:フィット:線形フィットと選び、 線形フィットダイアログを出します。デフォルトのまま、OKボタンをクリックします。結果の表は、元のグラフに貼り付けられます。
  3. 表をダブルクリックして、ワークシートとして開きます。最初の行の背景の色を赤に設定します。
    Custom table theme Template01v.png
  4. メニューからファイル:テンプレートの新規保存を選びます。MyTemplateと名前を付けて、保存します。
    Custom table theme Template 02.png
  5. 元のデータワークシートに戻ります。C列を選択して、散布図を作成します。
  6. グラフをアクティブにして、線形フィットダイアログを再度開きます。出力タブで、グラフ:元のグラフに結果表を表示の項目を開いて、 表スタイルテンプレート編集ボックスに 「MyTemplate」と入力します。
    Custom table theme Template03v.png
  7. OKボタンをクリックして、フィットを実行します。結果グラフのレポート表の最初の行が赤くなっているのが分かります。つまり、ユーザ定義のテンプレートを使って、グラフ上の表が作成されました。
    Custom table theme Template04v.png

表中の値

グラフの表に表示する項目を変更する方法は、2つあります。

「表中の値」ダイアログ

Quantities in Table.png

このダイアログは、表中の値の隣にあるDOT.png をクリックして開きます。右側のフライアウトメニューから選択して、グラフ表に値を追加/削除します。Move button.pngボタンをクリックして、値の順番の並び替え、削除、選択を行うことも可能です。OKを選択後、表の内容を示す文字列が編集ボックスに作成されます。以下のチュートリアルでは、グラフ上に線形回帰レポート表を作成する方法を説明しています。

  1. 新しいワークブックを開き、\Samples\Curve Fitting\Linear Fit.datファイルをインポートします。
  2. 2列目をクリックして選択した後にメニューから操作を行います。作図:シンボル図:散布図と選び、散布図を作成します。
  3. グラフをアクティブにしたうえで次の操作を行います。解析:フィット:線形フィットと選び、線形フィットダイアログを出します。
  4. フィット制御タブの図上値によるフィットのチェックを外します。
  5. ダイアログの出力タブで、グラフ-> 元のグラフに結果表を表示の順に開きます。表の値の隣にある、DOT.pngボタンをクリックして、表の値ダイアログを開きます。CTRLを押しながら、リストから数式プロット重み残差平方和R二乗(COD)を選択し、Move button 1.pngをクリックして、削除します。残りの項目がグラフ中に表示されます。OKをクリックして適用します。
  6. OKをクリックして、線形フィットダイアログを閉じます。結果のグラフは、下図と同様になります。
    FIt Result Graph.png

INIファイルを編集して、表中の数をカスタマイズ

Originでは、\CustomTable フォルダにある、「INIファイル」として保存したテーマを使って、表の内容を指定します。新規テーマを作成したい場合、新しいINIファイルを作成しした後、\CustomTableフォルダに保存し、「表の値」編集ボックスにあるこのINIファイルを指定します。

レポートツリーの値を示す方法

レポートテーブルの内容は、レポートワークシートにリンクしており、レポートワークシートはツリー構造で管理されており、次のようにINIファイル内のツリーノードを指定することができます。

TableName!ColumnNodeName[RowNodeName]
Custom table theme Template05.png

例えば、次の曲線の傾き値は次のように記述できます。

Parameters!Value[Slope]

ノード名はレポートワークシートで使われる名前とは異なっています。次のノード名を参照してください。

ノード項目名

ノート表(Notes)

列/行 項目名

説明

ユーザ名

オペレーション時間

モデル

数式

レポートステータス

Description

UserName

Time

Model

Equation

AutoUpdateMode

入力データ表(Input)

列/行 項目名

Cn

Rn

(ここで、nは、n番目の行/列)

パラメータ表(Parameters)

列/行 項目名

固定

標準誤差

t値

Prob>|t|

LCL

UCL

依存度

CI 半幅

下限

上限

Value

Fix

Error

tValue

Prob

LCL

UCL

Dependency

ConfInterval

LowerBound

UpperBound

統計表 (RegStats)

列/行 項目名

ポイント数

自由度

自由度あたりのカイ二乗

残差平方和

R値

R二乗 (COD)

補正R二乗

Root-MSE (SD)

反復回数

フィット状況

N

DOF

ReducedChiSq

SSR

Rvalue

RSqCOD

AdjRSq

RMSESD

NumIter

FitStatus

概要表 (Summary)

ANOVAテーブル (ANOVAs)

列/行 項目名

DF

平方和

二乗平均

F 値

Prob>F

回帰

残差

未補正合計

補正合計

DOF

SSq

MeanSq

FValue

PValue

RegressionN

ResidualN

UCTotalN

CTotalN

(Note:Nは、n番目のANOVA表を意味します。)

INIファイルの作成

  1. テーマファイルは標準的なINIファイルのような内容で、次のセクションで開始されます。
    [SectionName]
    行に続き、以下の項目があります。
    name=value
    この形式で項目数分入力されています。[DataLinks]という名前を持つセクションのみに対してサポートされます。セミコロン(;)で始まる行は、コメント行です。
  2. すべての入力項目は、数字付きの「Entry」という文字で始まります。数字は、テーマでの上からの入力項目の順番です。テーマがカスタムテーブルに適用されると、1つの入力項目は1行以上の結果になります。ですから、例えば、2つの入力項目Enrty1とEntry2がある場合、Entry1はカスタムテーブルに3行作成し、カスタムテーブルのEntry2は4行目から開始します。
  3. 各入力値は、スペースで区切られた0または複数の項目で構成されます。テーマがカスタムテーブルに適用されると、項目は左から右へ(連続した列)現れます。入力項目が空白の場合(例えば項目がない)、テーマが適用されると、空白行になります。
  4. 各項目はいくつかの部分で構成されます。この部分は、いくつかの別のテーブルにリンクして参照するレポートツリーのノード名またはセルの中に入力される文字列にすることができます。項目にスペースがある場合、クォーテーションマークで囲みます。
  5. 項目にリンクがある場合、通常次のようになります。
    TableName!ColumnNodeName[RowNodeName]
    各リンク項目は、テーブルを表すレポートツリー内のノード名で始まる必要があります。RowNodeName は、TableNameテーブルで1行を生成するノード名を表します (ノード名がブラケット内にあるということから、行を表しています。)ColumnNodeNameは、TableName テーブル内の列のノードの名前を表しています。テーマとしてカスタムテーブルを適用するとき、上記リンクはリンクを1つのセルにします。セルは TableNameテーブル、RowNodeName行、 ColumnNodeName列にあります。例えば、
    Parameters!Value[P1]
    は、Parameters テーブル内の最初のパラメータの値にリンクします。
  6. 同じテーブルのいくつかの列は組み合わされ、1つのリンクになります。例えば、
    Parameters!(Value,Error)[P1]
    は、隣り合う2つのセルを作成しますParameters テーブル内の最初のパラメータの値セルと誤差セルへのリンクです。
  7. 行または列のノードが省略されている場合、結果は全体の他の次数にリンクされます。例えば、
    Parameters!Value
    は、列値全体へのリンクを作成し、
    Parameters![P1]
    は、Parameters テーブル内の最初のパラメータの行全体にリンクします。
  8. 行または列のノードが省略され、テーブルノード名だけが存在する場合、テーブル全体へのリンクが作成されます。例えば、
    Parameters!
    は、Parameters テーブル全体にリンクします。
  9. 特殊なキーワード -- Labelsがあります。これは、ラベルにリンクしている次数を生成します。例えば、
    RegStats![Labels]
    は、RegStats.テーブルの列ラベルを生成します。かつ
    Parameters!Labels[P1]

サンプル

メモ帳で、\CustomTable\FitNL.INIを開き、非線形フィットに対するデフォルトの出力テーブルを確認します。

[DataLinks]
Entry1=Notes![Model]
Entry2=Notes![Equation]
Entry3=RegStats![ReducedChiSq]
Entry4=RegStats![AdjRsq]
Entry5=Parameters!(Labels,Value,Error)

これは、レポートワークシートの次のテーブルを表します。

Custom table theme Template06.png

グラフテーブルのANOVA表のp値を取得するには、ファイルを次のように修正します。

[DataLinks]
Entry1=Notes![Equation]
Entry2=RegStats![AdjRsq]
Entry3="Model P Value" ANOVAs!PValue[Regression1]
Entry4=Parameters!(Labels,Value,Error)

ユーザファイルフォルダにCustomTableというフォルダを作成します。Originは、最初にユーザファイルフォルダの設定 (.INIファイル) を使います。.INIファイルを、新しく作成したフォルダCustomTableMyTheme.INI という名前で保存します。このテーマを使うには、 出力:設定:元のグラフに結果表を貼り付け:表の値編集ボックスを使います。

Custom table theme Template07v.png